学芸員のちょっと?した日記

美術館学芸員の本当に他愛もない日記・・・だったのですが、今は自分の趣味をなんでも書いています

フランス流

2008-10-10 19:43:15 | その他
画家小出楢重は6ヶ月のヨーロッパ旅行から戻ってのち、生活様式を和風から洋風に変えたといいます。和服から洋服へ、食べ物もトーストパンやロールキャベツを好むようになったとのこと。彼がなぜそんなことをしだしたのかというと、つまり油絵を理解するにはまず生活様式から変えねばならないと感じたから、なのでした。

私はすぐに影響を受けやすい人間なので、前回ご紹介した『考える人』を読んで、フランス流の生活に憧れを抱き始めました。しょうのない人間です。でも、憧れを抱いただけで別段生活様式を変えたわけでもなく、毎朝トーストパンも食べなければ、夕食にロールキャベツを食べたりもいたしません。ただ、いいな、とそれだけのことです。

生活様式を変える、というのは並大抵のことではありませんが、それでも油絵を理解しようとする小出の意気込み。私は小出のようにはとてもなれそうもありません。今日は、そんななんでもない、何の意味もないフランス生活様式の話でした。