細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●「昼下りの決闘」の有終の美学

2005年04月05日 | Weblog
●4月5日(火)BS-2 VHS
「昼下りの決闘」Ride on High Country (1962) 米
監督・サム・ペキンパ 主演・ランドルフ・スコット ★★★★☆
年老いたガンマンの終焉の美学を描いた秀作だ。
主演はジョエル・マクリーだが、今回久しぶりに見るとランドルフ・スコットの心の変化が見どころになっているのが判る。
むかし仕事を一緒にした先輩から、金鉱の大金を輸送する仕事の手伝いを頼まれる。どうせ銀行の金なのだから、途中で強奪すればいい収入になる。若いチンピラとその手伝いをすることにしたが、若僧の恋のトラブルで悪党軍団との決闘になる。
俺には関係のない戦闘だから、遠目に見ていたのだが、友人の戦況不利を見るに見かねて、決闘に割り込む。
悪党一味は激戦の末にやっつけたが、親友は被弾して重傷だ。自分も肩に傷を受ける。そしてラスト・シーン。
「ひとりで逝かしてくれ」と友は最期の言葉を吐く。
「すぐに逢えるよ」と、ランドルフ・スコットはその場を去る。遠く紅葉の落ち葉が散る。
やはり「ラスト・サムライ」は、この秀作のラスト・シーンを参考にしていたようだ。
西部劇晩年の秀作だ。

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