ー 入梅(6月11日)=(雑節であります。実際の雨期とは必ずしも一致しておりません。) 農作業、特に田植えのためには重要な目安の日とされております。▼ 珍しく発生した6月の台風が小笠原付近で熱帯低気圧となって停滞して、雨の日が続いております。
ー雨間の公園はまことに静です。---
人影(ひとげ)なき 公園にただ 坐している 判断停止(エポケー)の吾(あ)に 頬白(ほおじろ)鳴くも ー夢蔡ー
▲ 最近、“チンむくりん”なる言葉を手にいれました。このオノマトペの響きが、狭い範囲で、チンマリ固まって生きている我らの日々の生活に合っており、気に入っております。
ー「人間と自然の境界線が揺らいでいつしか一体となり、万物が交感する世界である。」
ーこれは、ある短歌人の傾向を評した文章の一部でありますが、マア~そんなモンかと思い、拙なる短歌を試み、上記掲載いたしました。
~単なる言葉遊び、パフォーマンスにしか過ぎませんようですが。~
ー 何すると言うこともなく、一日が、また終わります。--
軒かげに 円網(えんもう)張りし おにぐもの 今宵(こよい)獲物は うすばかげろう ー夢蔡ー
▲ おにーぐも 【鬼蜘蛛】 体長2~3センチ、全体強剛で暗褐色、歩脚が太い。軒下に巣を張る。*写真のオニグモは、我窓前に毎夜出没する。陽が沈むと同時に、網掛けの作業を始める。1時間程度かけて完成させる。丁度、窓の灯りめざして、蛾が飛び交う時間帯に間に合うのである。▼ うすばーかげろう 【薄羽蜉蝣】 翅が透明、一見トンボに似る。幼虫は「ありじごく」(←写真の中には登場しておりません。)
ー「うすばかげろう」→「薄馬鹿下郎」→「うすら馬鹿のおっさん」→故 北 杜夫が、ドクトル・マンボーのエッセイの中で、ギャグっておりました。
ー 物置小屋の軒下などで、乾燥してさらさらした土のある所には、「ありじごく」が幾つもありました。子供の頃にやってみました。蟻を捕まえて、すり鉢状の「ありじごく」に落とすと、蟻はサラサラした砂に足を取られ、登りきれません。もがいているうちに、「幼虫」が、サッと蟻の脚を捕らえて、引きずり込みました。▼ 最近は、「ありじごく」が、この近くでは、全く見つかりません。従いまして、当該の“オニクモ”の網に“ウスバカゲロウ”が引っ掛かる可能性はゼロであります。--
ー あえて申せば、「馬鹿なおっさん」が、オニグモの巣に興味を持って、写真撮ったり、短歌にして見たりして、ひっか掛かっている・・・ということで、今宵の“御開き”といたします。ーー
----<了>-----
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