丘の辺の 落花(らっか)真白く 敷きし上
幼(おさな)走り来(く) 四月の光 夢蔡
『 花はさかりに、月はくまなきをのみ見るものかは。
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咲きぬべきほどの梢、散りしおれたる庭などこそ、見所おほけれ 』
ご存知、中世の辛口エッセイスト、兼好法師の【 徒 然 草 】の
( 第137段 )の一節であります。
※訳 桜の花は満開の時、月は満月の時ばかりをを称賛するのは、
如何なものでしょうか?
今にも咲きそうな梢、花が散ってしおれた庭などに、思わぬ発見がある。
染井吉野が、散り急ぐ時----
市民の森公園を散策中に、出会った光景であります。
西寄りの風が、少し強く吹き、桜の花はほとんどが飛び散りました。
子供は、散り舞う花びらを追いかけておりました。
散り際の美しさの思わぬ発見でございました。
兼好法師さんの言う通りであります。
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次の写真にて、今年の【 桜 】終章といたします。
尚のこる 嶺の桜や 貴船村 いはほ
本編の表題 『 残 花 』につて
散り残った桜の花を言う。余花と言えば、夏季。
残る桜(のこるさくら)。残る花(のこるはな)
金山城址は、標高約530mの独立峰の頂上にあります。
その頂上付近の桜の花は、そのためか、しっかり咲いおります。
引用した俳句は、「貴船村」と地名が入っており、本編の写真とは、
一致してはおりません。
引用は、あくまでもイメージであります。
-----------<了>ーーーーーーーーー