諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

諸葛菜(しょかつさい) 咲き満つ

2020-03-30 13:53:15 | 日記・エッセイ・コラム

    

  歳年(としどし)の 咲き満つる場を 変えたりて

        連作(れんさく)避けしや  むらさき花菜

                               ― 夢蔡 ー

 * 同種または近縁の植を同じ場所で繰り返し栽培すると、

   次第に生育不良となること。

   土壌に含まれる微量元素に過剰・欠乏が生じる。

   同種に特定の病原体が増加する。--「連作障害」

                        「三省堂辞書」

  【 オオアラセトウ 】「大紫羅欄花」←これ本名

  別名 「ショカツサイ」「諸 葛 菜」

  諸葛孔明が,軍の食糧として使い、広めたとかーーー

  中国原産。江戸時代に園芸用として渡来した。

  今日では、野生化している。

 

  「ハナダイコン」 「ムラサキハナナ」「シキンソウ」(紫金草)

  幾つかの名前を持っております。

  育てやすく、それなりに、人気があった模様です。

  

  今日農家では、「ダイコンの花」といって、雑草扱いです。

  

  数年前に、北の丸公園を訪れた時、桜並木の空間に、

  十数株の「ショカツサイ」が植えられておりました。

  「あれ~ 都会では、大事にされているだ~#」と

  奇妙にうれしく感じました。 

 

   しょかつさい 紫の上 かくばかり  

     きじ遠鳴(とうなき)し 弥生尽(つ)きなん

                      ー 夢蔡 ー

 

   

           ------<了>-------

 

 


花 筏(はないかだ)

2020-03-28 20:40:08 | 日記・エッセイ・コラム

   

   波に揺(ゆ)れ 乗って見たしや 花筏  ー夢蔡

   利根の渡しで 通学をする        ー坂東 

 

  * はなーいかだ【花筏】

   ① 花が散って水面に浮かび流れるのを筏に見立てた語。

                         「広 辞 苑」

   こうゆうのではなくて・・・・:

 

 ⁂「~ 吉野川の花筏 浮かれ こがれ候(そろ)よの

                 浮かれこがれ候よの~#」

                       (「閑吟集」)

  吉野の川の花筏のように、私も恋に浮かれ焦がれておりますョ~

  ◇ 花筏の浮くに心の浮かれるの意。

       漕(こ)がれに焦(こ)がれの意をかけた表現。

  

  ---< 付録です。>-----

              「 撮影者 山田 銀風さん」

 

 

      

        -------<了>-------

 

   

                             

 

 

 


異邦人(鳥)

2020-03-26 17:17:38 | 日記・エッセイ・コラム

 

  雀追ふ 鵯(ひよ)忌(い)みゐしが 鵯を追ふ

   画眉鳥(がびちょう)飛び来し 鵯をあはれむ

                     ー 岩田 正 ー

    ⁂ 岩田氏は、高名な短歌人(故人)です。

   野鳥が、時々庭先に飛び来るような住宅地に、お住いの様でした。

  *歌 意=雀を追いたてる、鵯は嫌いであるが、

   鵯を追い立てる画眉鳥がやってきたので、鵯が哀れだ。

   (人間界にもありそうな諧謔を感じますが・・

 

  ----< ある朝のことでした>---

 まったく、見知らぬ< 鳥 >でした。

 庭先の草の間を、しきりに、つつき掘っていました。

 物音に驚いたか、あっと言う間に飛び去りました。

 数日後に、また、やって来ました。

 ここは、簡単に餌が手に入ることを知った模様です。

 彼の右足の指先を見てください。慣れてる模様・・。

 パンくず(スズメ用・・)をしかっり握っております。

 

 この鳥の名前は、図鑑にもありません。・・・

 知り合いの知り合いの”バードウオッチー”が教えてくれました。

 

 【 カオジロガビチョウ 】

 (※  スズメ・キジバト用の餌場を覚え、早速、夫婦で・・)

 漢字で書けば、【 顔 白 画眉鳥 】です。

 ウキペディアにあったて見ると

 中国‣東南アジア北部などに生息する野鳥。

 日本では、ペットとして輸入された個体が、かご脱けして、

 定着した模様である。

 地上採食性であり、スズメ、キジバトと食性が一致する。

 現在、我が庭先では、適当に、譲り合っているように

 見えて、距離を置いて採食しております。

 

  (※注  本来の「画眉鳥」は、本編の鳥ではありません。

   本編は、その亜種で【カオジロガビチョウ】と言います。)

 

  すっかり、この環境に慣れっきった「ガビチョウ」

  と,我が家では、通称として、そう呼んでおりますが・・・

  昨年の猛暑日には、すいれん鉢で、水浴びをしておりました。

  ヒヨドリとは、食性が違い、争いごとは起こしません。

       また、一か所のみの採取はしないようです。

  庭の”餌場”現れるのは、週いち程度です。

  地上採食性なので、雪国で生きるのは無理とか、、。

 

  残念なことに、本人の責任ではないのに・・・

  「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されております。

 

  尾長(おなが)椋鳥(むく)鵯(ひよ)雀等の 順位にて

    犬の残(のこ)せし 餌を食みており

                        -夢蔡ー

   ( ※ 上記は、我が庭に来る鳥たちの強さの順位です。)

  

    はたして、ガビ君が、この順位争いに参加したろうか。

    犬の残り物を食べたかどうか、疑問である・・

 

            ------<了>------

  

  

 


菜の花煙りて

2020-03-25 16:54:39 | 日記・エッセイ・コラム

  

  ふる里は  殺し文句の  野焼きかな   -夢蔡

   老い人鍬(くわ)もて 村興(おこ)したり  -舟津

 

  勝手に燃やすと、ダイオキシン・・・

  温暖化対策、CO2=脱炭素社会のキャンペーンからすれば、

  掲載photoの所業は、将に、犯罪的・・・!

 

  昭和20~30年頃の、いたずらっ子世代は、

  土手の「野火」は、遊びとして盛んにやった。

  まだ、農薬・除草剤などは、それ無い時代で、

  雑草群落を燃やすことは、「雑草の種」「害虫の卵」etcを、

  退治することであった。

 

  この同世代が、村社などに集ったりすると、

  「野火」は、郷愁を誘う言葉となって、

  子供のころの思い出話に花が咲きます。

 

  草の罠(わな) こけて田水を 飲みにけり -夢蔡

  

  近郊に、住宅・工業団地が進出して、

  「野火」は,禁止された。 川は、荒れた。

  蔓性の外来植物が、土手・河原にはびこる。

  川の流れが、阻害されて、砂が溜まり、河床が上がる。

  洪水の原因ともなる。

 

  大きな屋敷である。今は、だれも住んでいない。

  満開の桜の枝に隠れているが、屋根に吹き抜けが見える。

  二階部は、蚕室≒(蚕を育てる)になていたのだろう。

  爺さんを中心とした大家族であったろう。

  村から、人が消えてゆく。

  音(おと)やんの「桃」という。

  息子は、独立して都会住まいである。

  彼が、孫たちに、「桃」を送ってやろうとしていた

  土手ぎわに、植えた「桃の木」である。

  ”桃”は、いくつも生ったがなったが、堅い桃であった。

  音やんは、逝ってしまった。

 

  去(い)ぬ人の 供花(きょうか)となりし 桃の花

                       -夢蔡ー 

 

       ------<了>---ーーー

  

  

  

  

   

 

 

  


庭に来た鳥 鶫(ツグミ)

2020-03-21 18:39:20 | 日記

  

   餌まくを 木の枝(え)じっと 待っている

               鶫よそんなに 慣れていいのか

                                  - 夢蔡 ー

  実は、この鶫が、この庭に来たのは、初めてではありません。

  と”確信しております。”

  

  【ツグミ】は、越冬のために、大陸方面から日本に飛来する

  ”冬鳥”であります。つまり、渡り鳥あります。

  5~6月には、日本から本来の繁殖地へ帰るのです。

  その通りに、夏場から年末くらいまで、姿を見ませんでした。

 

  冬のある朝に、葉の落ちたドウダンの枝に止っているのを

  見かけました。

  試しに、残りの”ドッグフードを撒いてみました。

  すると、ツグミは、ちゃんと降りてきて、それを啄みました。

  「この地」をしっかりと覚えていたのです。

 

      ⁂---< 前の年のことです。>---

   ツグミは、偶然に、庭先の狭い芝生に降り立ちました。

   そこに、”ドッグフード”のつぶつぶが落ちていました。

   すっかり、その味に魅せられたのでしょう。

   それからは、毎日、朝夕に訪れるようになりました。

   ツグミは、だんだんと大胆になりました。

   直接に、愛犬の餌“ボール”の余りを啄むようになりました。

    

    しかし、ツグミが、夏、故郷に帰って間に、

    愛犬は、死にました。餌箱もありません。

   

    *----< 以上で、>----

  最初の写真に、戻るわけですが、

  決まった時間に、撒かれる”ドッグフード”を、

  ツグミは、独占できませんでした。

  在来のムクドリ、ヒヨドリの方が、強のです。

  ツグミは、このゲームを諦めようです。

  ツグミは、河原のほうへ行ってしまいました。

 

     旅立つを 空に尋ねん 鶫かな  -夢蔡

 

         ------<了>------