諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

平成の 年果てる

2018-12-31 15:47:22 | 日記

 凍てし沼 陽を惜しみいる 鷺群れて  夢 蔡

 年果つるまま 無為に過ごせし     怠 人   

 どうやら、最後の大寒気団も過ぎ去ったようです。

 「 寒い~、寒いと国から便りー。 」

 冬の時期には、こうつぶやく、友人が居りましったけ( ^ω^)・・

 浅間山頂は、まだ吹き荒れているようです。

 しかし、寒気団の主流は過ぎ去ったようです。

 それでは失礼いたします。また、来年・・・<>・・


初冬のムクドリ  平成30年補遺

2018-12-30 15:05:21 | 日記

 椋鳥と 人に呼ばるる 寒哉   小林一茶

この句の前書に、『 江戸道中 』とあり、一茶が故郷信州から江戸へ向かう

途中に作った句であります。

農閑期、江戸へ出稼ぎに、春に帰国する信濃者を嘲笑して、「椋鳥」とい言った。

江戸者は、口が悪いものですが、どこか哀調に満ちた句であります。

椋鳥は、雑食性で、人間の生活圏に這い込んで生活しております。

特に、昆虫・ミミズなどが居なくなった冬は、木の実、柿・みかんなどを狙います。

厳冬期には、出荷前の白菜の"柔らかい頭"つつき喰いきらわれております。

しかし、何処から集まるのか、この大集団には迫力があります。

  写真の集合体は、眼下の柿を狙って結集した一部である。…

電柱10本位にひろがり、各家の柿の実を狙ってスタンバイしている。

 

 順番待ちをして、急降下。一羽あたり2~3分程度で交代します。

 その間畑、耳を聾する騒がしさであります。

 陽が落ちる寸前まで続きます。

   ------《  >-----

 我が家の柿の木は、高くなりすぎて、柿の実は獲れないのであります。

 ゆっくりと,御賞味くださいませ。

 

  柿 襲(おそ)い 羽音はげしく 啼きたてる

        椋鳥(むく)群れ 一個の生き物のごと   夢 蔡             

            

             --------<了>-----


寒気襲来

2018-12-29 11:25:48 | 日記・エッセイ・コラム

冬型の気圧配置が続く。日本海側は雪で、ふぶいたり雷が鳴ったりする。

太平洋側は晴れる。最高気温は平年より低い。(A新聞天気予報より)

冬型気圧配置は、北陸・北信越の大雪を降らせる。しかし、・・・

太平洋側に向かって吹く雪風は、関東の北隅の山々にさえぎられてしまう。

写っていないが、写真の中央付近が赤城山である。雪風は越えられない。

その山頂までは大雪だが、雲が吹き出しているだけだ。千切れ雲が飛ぶ。

しかし、吹き出し雲は、荒々しいが、すでに雪を降らせる圧力はない。

その代わり、強風となる。曰く・・< か らっ 風 > 赤 城 颪

 千切れ雲は、葉を散らせた、はだか欅の遥か上空を南東に向けて飛ぶ。

   赤城嶺に 雲かかり来て 今日もまた

               空つ風吹きて 砂塵巻あぐ  勝利

今年、空っ風の収まる春先に、逝ってしまった友人の「短歌」である。

 ここ関東北隅の古老は、朝起きると赤城の山頂を見る。

その日の野良作業の工程を決めたものである。

雲が懸かっていれば、その日は、空風が吹く。そして、日が落ちるまで続く。

 空っ風の日は、基本的には、晴天である。日照時間も長い。

風を除けた日向は、けっこう暖かい。藁でしめ縄など作ったりする。

 ほとけのざ 畑こすみの 冬日和   夢蔡

とは申しましても、冬の北風の季節はあまり好きにはないれません・・・  

  砂塵巻き 赤城おろしは あらあらと

       身をすくませて ただ過ぐを待つ   夢蔡

              ----<了>---