例年より、厳しい寒さである。国境の向うの信越地方は、豪雪、その激しさは、ここ関東平野の北遇では想像できない。ただ、空っ風が二日間、冷たく、吹きまくり、ヤット治まった。
土堤沿いに500mほど続く、アブラナ(菜の花の株)の群落は、ほとんどが地に伏したままである。しかし、一株だけが、花を付けて頑張っていた。状況の変化を見守る役割を背負っているのだろうか。どの世界にも"先がけ"はいる。
如月の霜解け光る道の先 菜花一茎 春を待ちいる ー夢蔡ー
▲ アブラナ【油菜】 野菜としての歴史は古い。西アジアの雑草→中国で農耕野菜→日本へは弥生時代。ヨーロッパ・アブラナもあるので、農耕文化の歴史の産物。(撮影日 2 / 5)
* 『かき菜』ーmemo--
上つ毛野 佐野の茎立′折りはやし 我れは待たむゑ来(こ)とし来ずとも (万葉 巻14-3406)
『訳 かみつけの佐野の青菜の茎、その茎立を折っていっそう茂るよう祈っています。あの方がしばしばおいでになるように。いまちっとも来なくてもネー』
"「茎立」→青菜が、「かき菜」とされております。《佐野は高崎市佐野〉、「かき菜」は、アブラナの変種で、昔から、この辺りでは、春の野菜として、当たり前のように食卓にのぼっていた。地域性が強いと思っていたが、万葉の時代からだったとは・・すると、1300年も前から・・・・。
▼ マア~、人間、便利さを求めていろいろモノを発明開発して来たけれども、【食い物】に関しては、以外に【保守】そのものだね。ーー
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菜の花が地に伏す川沿いの道を、2キロほど歩くと公園に着く。そこの椎の木、樫の間の小路をぬけると、空が抜けた一画があり、二株の蝋梅が植えられている。今年は、花が遅かった。
今日の陽の光に、ようようその固い蕾を開き始めた。
蝋梅や光かさねの細工せし -夢蔡ー
ピアス光らせ 女ジョギング ー散閑人ー
▲ ロウイ 【 蝋 梅 】漢名 「蝋梅」の音読み。中国原産、1611~29年の頃に、朝鮮半島経由で渡来。2~4mの落葉低木。開花1月=2月。芳香つよし。(牧野植物図鑑)
▼ 川沿いの道、沼周回の道、公園の付近を歩く人は多い。平均年齢は高い。けれど、休日の午後などに、冬田の直線的農免道を走り抜ける、女性ランナーとすれちがったりすると、そのしなやかさに、思わず見とれたり・・--
前を見て、しっかり歩きましょう。よそ見していると、側溝に落ちますョ。
歩く予定のまだ半分しか来ておりません。---