花の名前は知らなかった
友人宅を出るときに、門柱から石塀沿いに、薄紅色の花が列をなしていた。
それは、大変に美しい集合体であった。数株を分けてもっらた。
以来、名前も名前も知らないまま十数年経った。
ほとんど手入れはしなかった。しかし、その繁殖力は、すごかった。
時に、増えすぎるので、球根を掘り出して、捨てるほどであった。
毎年、よく咲く。しかし、花の名は知らないままであった。
数年前に、友人は、肝癌のため,急逝した。
この後に、花の名は、"サフランもどき"と知った。
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今年は、花が、いつもにない咲き方をした。
「この種のの特徴は、乾燥と高温の後に、雨が降り球根が潤うと、
花径をのばし開花する性質がある。レインリリーとも」(ウキペデイア)
今年の天候は、“サフランもどき“が、開花するには、ピッタリの条件であった。
梅雨入り宣言したが、陽射しが強くよく乾燥した。7月の中ほどに大雨が降った。
サフランもどきは、一斉に開花した。
雨上がり サフラン擬き 咲き乱る 逝きたる友の 形見となりし
夢 蔡
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