諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

処暑の庭にて

2013-08-26 21:40:12 | 日記・エッセイ・コラム

 処暑(←8月23日、立秋から15日ほど過ぎた頃)。朝ー晩に涼風が立ちはじめました。しばらく怠けているうちに、庭先の雑草群落もかなり延びて穂が目立ち始めました。草叢を住処としているコオロギ達には、快適空間かもしれません・・(←言い訳がましいのですが)ーー

蟷螂の 緑色鎌は 蝉を刺す 生きる糧(かて)なり 残酷って言うな ー蟷螂夫人ー(夢蔡代読)

20130820_034 ▲ 庭と畑の境目にあるヒマヤラ杉の太枝で、カマキリ=(蟷螂/鎌切り)が、蝉を捕えたところであります。▼ 頭は三角形、前肢は鎌状の捕獲肢となり、他の虫を捕らえて食う。 (「広辞苑}より)  「捕まえたら離しませんわ!」 いかにも悪魔的な面構えであります。

ー 11:00pmのニュース番組が、今日の“食糧問題”をやっておりました。新しい食の可能性として、「昆虫食」を提起しておりました。(←昭和30年代では、秋、イナゴ捕りが盛んでした。フライパンで炒って、食卓にのぼりましたもので、経験ありですが・・) ▼ 「牛肉」1キロを得るためには、約8キロの餌が必要で、「昆虫」ならば、1キロを得るためには2キロの餌で済むとのことで、「食糧事情」の出口は、「昆虫食」にありと、有識者が解説しておりました。一例として「蝉の蛹」が上げられておりました。- 曰く、「蝉のちくわ巻き」 (ちくわの穴に蝉を詰め込んだものだが、蝉の姿が半分以上はみだしている) 女性キャスターが、試食するのかと期待しておりましたが、彼女は、ニコリともせずに (←食べさせられなくてよかったワって感じ)特集は終わりました。 とても残念でした。

ー 上記の提案は、「8キロ-2キロ」ですから、6キロの余剰がでます。この「6キロ」を何に使うのでしょうか?。内訳が知りたかったです。(*アメリカのトウモロコシの生産高の30㌫がバイオエタノール=自動車の燃料になって、人道支援食糧が一時途絶えたとか、もれ伝わって来たことがあります。)

    ーー<>----

20130820_032_2

ー▼  「蝉しぐれ」は、真夏の風景・情緒を描くには欠かせない言葉であります。この場面を見たら、蝉の味方になって、カマキリの行為をなじるのが、一般的かもしれません。そこで問題です。

① 気味が悪いから逃げる。② カマキリを殺す ③ カマキリから蝉を取り上げ、助ける。④ 何もしない (←日本野鳥保護連盟の「あなたの愛鳥度テスト」の小鳥のヒナをヘビがおそっているいるのを目撃した時、どうしますか?の設問をカマキリに変えてみました。)

ー 答えは、④ということでーー本日はー<了>--


「経験したことない雨」去りてー②

2013-08-06 21:47:02 | 日記・エッセイ・コラム

 「経験したことのない雨」 耳新しい“ボキャ”でありますが、各地に被害が出ております。ここ大都市の水瓶たる関東北隅のダム湖付近には豪雨のおで話はありません。皮肉なことであります。▼ それでも、かっらとした晴れ間の陽がのぞきません。まるで梅雨そのもです。35℃を越える予報がでると、ヤレ猛暑日だ!熱中症対策だ!と、お天気お姉さんが、叫びます。▼しかし、熱帯性植物としての稲にとっては、ある程度の高温が続くことは必要条件ではないでしょうか。ー

ー雨が去って、西よりの風が吹き、雲を払った。午後7時を回ると、カラスウリの花芽が動き出す。それから、ゆくっりと時間を掛けて、四方へ白糸をのばして開花する。午後11時30分頃~

真夜深み 燈ひ)のみな絶えし 村邑(むら)の底 花からすうり 白き放埓(ほうらつ)  -夢蔡ー

20130724_020 ▲ カラスウリの花 学名は、Trichosanthes   トリコ(毛)+サントス(花)。別名、<玉梓・玉章>ー(たまずさ、玉は美称。古代、手紙を梓の木に結び使者が届けた。) *写真は、雄花(♂)。カラスウリは雌雄異株のため、雄花を訪れた蛾などが、使者となって雌花に、花粉を届ける。

ーー<0:00pm>----

真夜の闇 裂きてひと声 五位鷺は うすくゆらめく 北斗に向かふ ー夢蔡ー

20130724_017 ▲ 花の周りには、甘い香りが、充満している。普通は、ホウジャク等が花に来ているのだが、今年は少ない。これでは、花の戦略の効率が悪いようである。

深き夜の 気は重おもと 澱(よどみ)みたる その深底(ふかそこ)で もがいている吾(あ)は ー夢蔡ー

20110714_002 ▲ 【 カラスウリの雌花 】 百個近い白い花の集団は雄花である。その集団から10㍍ほど離れて上向きに咲いている。花柄の下部は、「子房」ふっくらとしており、受粉が完成すれば、秋には赤いカラスウリの実となる。

ーー ♪~ 妖精どもよ 夜明けまで この家のうちを 駆けめぐれ われら二人は 新床を 祝い浄めむ とことはに やがて生まれる 子供にも 幸あれかしと 祈り添へむ 三組のめをと ともどもに 仲むつまじく 世をおくれ シェークスピア「真夏の夜の夢」 妖精たちの歌より)

ーー<1:00am> うす赤くかさをまとった上弦の月が、天中を過ぎました。蟋蟀が草群れ一面で鳴いております。

立秋の 夜なれど熱き 気は澱む 蟋蟀鳴けど 涼の来たらず  ー夢蔡ー

         ーーーーー<了>----