諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

「経験したことない大雨」去りてー

2013-07-29 15:15:24 | 日記・エッセイ・コラム

 文月(←旧暦7月7日 七夕祭りの日に、詩歌を献じたりする風習に由来する)も行かんとしております。▼梅雨明け猛暑日がしばらく続いた後、梅雨型の気圧配置になり、「 経験したことない大雨 」が、各所を襲っております。当所も、昨日61㎜/時の猛烈な雨風が吹き荒れました。本日は、朝から細かい雨が、続いております。庭先に、飛来する鳥々のこえが聞こえません。

降り続く 雨はあがりて 鵙(もず)(い)でむ 草露しげく 蜥蜴(とかげ)いまだし  ー夢蔡ー

20130724_021 ▲ 庭前の茂るにまかせた柿木が、このモズの住処である。雨が、ようようあがりは始めました。柿の枝先の間に停まってそっと辺りを見回しております。

20130707_004 ▲ 白檜曾の水平に延びた枯枝が狩りの定位置である。草むらは、まだ雨露にぬれており、数分後、飛び去りました。▼ モズは、「百舌鳥」と当てられておりますが、これは、繁殖期の雄が、求愛のためメジロ・シジュウカラ・ホホジロなどの声を真似て、愛らしく啼きことに由来していると鳥類辞典にあります。(←モズの姿は、年間を通して目にふれますがが、左記の事実にはまだ遭遇しておりません)

ー<>- “秋の野の 尾花が末(うれ)に 鳴くもずの 声聞きけむか 片聞(かたき)け我妹(わぎも)” <万葉巻10-2167> (秋の野のススキの穂先で鳴くもずの声を聞いたことありますか、「片聞」=よくよく聞いておくれよ、私の愛する人よ。)

ー万葉人が、春の求愛の美声を知っていたかどうかは解りませんが、秋の百舌鳥は、あの甲高い声で高鳴きいたします。いわば、激しい呼びかけの声とも聞こえるかもしれません。--

ーー雨のない夜のトバリがおりました。ーー

      ー-昼の部ーーー<了>---②へ