諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

鷺 草 賛 歌

2009-08-13 14:57:23 | 日記・エッセイ・コラム

  池神の 力士舞かも 白鷺の 桙啄(ほこく)ひ持ちて 飛びわたるらむ。(万葉集 巻16 3831)

    池神の力士舞は、仏法守護の金剛力士に扮して、白衣をつけた桙をもって、舞う踊りの事である。歌の意は、「白鷺の飛び来たった。ありがたい力士舞の矛を嘴にくわえて、持ってきてくれたのだろう。 (その姿は勇壮に見える) 」と言ったところだろう,(か?)

   ■   サ ギ 草

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   空高く舞う鳥は、神よりの使者である。人は、神への祈る。神は、応えて、それを鳥に託すのだ。鷺という字は、路と鳥から作られている。【 路の字の要素をなしている〈各〉は、人の祈りに応えて神の降下を意味する。=各の口は、人の祈り、祝詞が入れられてた神へ捧げられた函である。夂は、神の降下する脚の形 を表し、各は、古くは、〈いたる〉を意味している。=】(白川静 文字逍遥 参)  ▼路は、神の降り来るミチである。その路を頭に戴く 鷺は、従って、天空の彼方から、神の降臨を手助けする役割を背負った有り難い鳥なのである。

  万葉の白鷺の歌は、本物の鷺よりも、将に、この鷺草の姿かたちを、詠ったにふさわしいように思われてならないのである。

  

  


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