ふる里は 殺し文句の 野焼きかな -夢蔡
老い人鍬(くわ)もて 村興(おこ)したり -舟津
勝手に燃やすと、ダイオキシン・・・
温暖化対策、CO2=脱炭素社会のキャンペーンからすれば、
掲載photoの所業は、将に、犯罪的・・・!
昭和20~30年頃の、いたずらっ子世代は、
土手の「野火」は、遊びとして盛んにやった。
まだ、農薬・除草剤などは、それ無い時代で、
雑草群落を燃やすことは、「雑草の種」「害虫の卵」etcを、
退治することであった。
この同世代が、村社などに集ったりすると、
「野火」は、郷愁を誘う言葉となって、
子供のころの思い出話に花が咲きます。
草の罠(わな) こけて田水を 飲みにけり -夢蔡
近郊に、住宅・工業団地が進出して、
「野火」は,禁止された。 川は、荒れた。
蔓性の外来植物が、土手・河原にはびこる。
川の流れが、阻害されて、砂が溜まり、河床が上がる。
洪水の原因ともなる。
大きな屋敷である。今は、だれも住んでいない。
満開の桜の枝に隠れているが、屋根に吹き抜けが見える。
二階部は、蚕室≒(蚕を育てる)になていたのだろう。
爺さんを中心とした大家族であったろう。
村から、人が消えてゆく。
音(おと)やんの「桃」という。
息子は、独立して都会住まいである。
彼が、孫たちに、「桃」を送ってやろうとしていた
土手ぎわに、植えた「桃の木」である。
”桃”は、いくつも生ったがなったが、堅い桃であった。
音やんは、逝ってしまった。
去(い)ぬ人の 供花(きょうか)となりし 桃の花
-夢蔡ー
------<了>---ーーー
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