立夏 23時44分。端午の節句、こどもの日。 ~甍の波と雲の波、重なる波の中空を、橘かおる朝風に、高く泳ぐや、鯉のぼり~ ▼ 懐かしのメロディー・・・五月の空に泳ぐ=「家紋入りの吹流し・真鯉・緋鯉・矢車の音」=唱歌の風景は、 この近郊ではもはや見られません。“家”を中心にした共同体が、解体しまった結果です。若い世代は、自立して都市部へ移動吸収されました。しかし、問題は、若い世代が、孤立した分子、分子に分解されていることです。人間諸関係の“絆”を、あらためて考え直さなければならない時代でもあります・・・--
▼ 固い話はさておき、代わりに、水桶に棲む緋目高くんにイメージ・キャラになって貰い、鯉のぼりの風景の再現を試みたのですが・・・
緋目高や 水面の白き雲の間に -夢蔡ー
青葉茂れど こいはむなしき ー肩重ー
例によって、こいは、掛詞でありますが・・・・ 連なって「泳ぐ鯉のぼり」に見えるでしょうかーー
【 メ ダ カ 】 日本の淡水魚類の最小。体長約3cm。目は大きい。背は淡褐色。各地の沼・小川に棲む。観賞用とされる緋メダカは、変種=アルビノ(褐色の色素が抜けたもの)。絶滅危惧種に指定されている。指定するのは簡単でありますが。
【 メダカの危機 】 土地改良で田んぼは大規模化し、生産性を上げるために、大型機械が投入される。コンクリートの水路は、直線的で、メダカが棲める状況ではありません。生態系は無視されました。▼ 20年前くらいの話だが、「生態系保全型水田整備推進事業」とか、長ったらしい名前の事業を、農水省が立ち上げた。コンクリート水路の底を土にしたり、流れを緩やかにして、生態系の変化を調査し報告するとか・・その後噂も聞きません。もう、時効になってしまったのですかーー
水蓮は めだかに憩い 与えしか 静に咲くや 午後の二時過ぎ ー夢蔡ー
メダカの危機について物申しても、朱鷺の保護のように、向う受けはいたしません。しかし、生態系の問題は、同時進行でなくてはなりません。小さき命が生きられない環境は大きい命も生きられません・・ー
睡蓮や はじけ咲きいて 陽を受けし ー夢蔡ー
緑風ふきぬけ 掛け軸ならす ー午睡人ー
【睡蓮】=漢名 牧野植物図鑑では、和名 【ヒツジクサ 】 未の刻(午後2時ころ)に咲くことから。日本にも在来種があり、白い花を咲かす。写真の睡蓮は、広く温帯に分布しているものを交配改良した園芸種。
ーーーーーー《付録》ーーーーーーー
絵手紙 3 青葉若葉はいよいよ陰影濃さを増してまいりました。夏立ちぬであります。お元気でお過ごしですか。
風蒼く流れる先やはなみずき 光にみつる若葉さやけき ー夢蔡ー
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