ヒュュー ヒュュー
北風は薄い壁の隙間から容赦無く入り込んできます
雨は夜更け過ぎに雪へと変わりました
「かあさん、この粉雪が全部お砂糖だったらいいのにね
パンケーキにドーナツに、フィッシュアンドチップスにいっぱいふりかけて
おなかいっぱいになるまで食べたいよ」
「そうね、じゃあ、自分がお菓子になったつもりで
粉雪に埋もれてしまいなさい
そうすれば、きっと幸せになれるわよ」
大五郎少年は母親に言われるがままに
雪に埋もれ一夜を過ごしました
薄れゆく意識の中で、松たか子と一緒に、ありのままで、を唄いました
「不思議だ、少しも寒くないよ」
そのまま、大五郎少年は北風とともに
天国へと旅立って幸せになりました
八田二郎 童話集「北風の後ろの横の国」最終章より
北風は薄い壁の隙間から容赦無く入り込んできます
雨は夜更け過ぎに雪へと変わりました
「かあさん、この粉雪が全部お砂糖だったらいいのにね
パンケーキにドーナツに、フィッシュアンドチップスにいっぱいふりかけて
おなかいっぱいになるまで食べたいよ」
「そうね、じゃあ、自分がお菓子になったつもりで
粉雪に埋もれてしまいなさい
そうすれば、きっと幸せになれるわよ」
大五郎少年は母親に言われるがままに
雪に埋もれ一夜を過ごしました
薄れゆく意識の中で、松たか子と一緒に、ありのままで、を唄いました
「不思議だ、少しも寒くないよ」
そのまま、大五郎少年は北風とともに
天国へと旅立って幸せになりました
八田二郎 童話集「北風の後ろの横の国」最終章より
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