ようやく非常事態宣言も解消され、12月以来久しぶりに居酒屋に行く。それでもラストオーダーが早いため、スタートは6時。これもやむを得ない。今日伺ったのは四谷三丁目駅からほど近い『月肴』というお店。
店内に入ると大きなカウンター、ボックスは3つ、早い時間なのにもう始めている人たちもいる。他の人たちも2〜3人の小グループばかりである。本日はこの店を見つけたTくんがお決まりを頼んでくれている。
コースの内容は通常が4000円、さらに肉を入れると5000円、締めのご飯まで入れると6000円と分かりやすい。〆が筍ご飯と聞いて通常コース+筍ご飯にした。
まずはビールで乾杯。先付けは5品、ホタルイカの木の芽酢味噌、メカブ、白魚と大根おろし、菜の花と空豆のお浸し、穴子と牛蒡の炊き合わせ。白魚や菜の花、木の芽など、春を感じさせる食材が配されていて目も喜ばしてくれる。
特に穴子と牛蒡の炊き合わせはしっかりした味付けで酒によく合う。
酒に移るが、種類が多く悩む。まずは辻善兵衛(栃木県)。名前が『世は満続』というネーミングが面白いが、一口飲むと純米吟醸だけあって吟醸香が楽しめる優しい味。
これに刺身3種、初鰹、鯛、ボタンエビ。鯛はやや冷え過ぎていて旨味まで行かなかったが、カツオは爽やか、ボタンエビは新鮮で身はもちろん、味噌まで美味い。
続いて蛤のお椀、普通に美味い。酒は山形正宗(山形県)、これは次に出る山形牛に合わせたのだが、すっきりしていてつるつると入る。
そのコロッケ、山形牛とふきのとうが入っている。ゴロッとした肉の食感とふきのとうのかおり、ほんの少しの苦味、これを玉ねぎのやや甘めのソースに合わせた逸品である。
コース最後は桜鱒の塩焼き、見た目より脂が乗り、特に皮目は味がいい。これには隆(神奈川県)を合わせる。切れがあり、しっかりと濃いめの酒だが何故か飲みだすとするっと入ってしまう不思議な酒。やはり神奈川県に残る蔵の酒は外れない。
最後に大きな土鍋で炊いた筍ご飯、おこげもしっかりあり、季節感を味わう。さらにしじみの味噌汁、漬物も美味い。
全体に季節がふんだんに盛り込まれ、わざわざ飲みにくる人をもてなしてくれるお店でした。アクリル板や換気などにも気を遣ってくれているのもありがたい。ご馳走さまでした。
月肴
新宿区舟町5ー25
0359196697
新宿区舟町5ー25
0359196697