『関東の城址めぐり』その3。今回は鉢形城址に行くことにした。秩父鉄道寄居駅で下車、南口に降りてはじめは歩いて城址を目指そうとした。しかし、これがかなりの距離と見て引き返し、駅前からタクシー乗車。
鉢形城歴史館と告げるとすぐ車は発車、荒川を越えて上り坂を軽快に走る。運転手さんに聞くととても歩いては行けそうもない。
歴史館の駐車場にはソメイヨシノがたくさん植えられていて満開。しかし、歴史館の開館にはまだ時間があるため、建物の裏にある城址から見て回る。歴史館には地図があるが、かなり分かりにくい。小さな川を越えようと階段を歩き始めるとここがカタクリの群生地。
もう少し時期が遅いかと思ったが、一輪だけ綺麗に紫の花を咲かせていた。鉢植えは見たことがあるが、自生しているのは初めて、美しさにしばし時間を忘れる。
川を越えて広場に出ると氏邦桜と命名された町指定の天然記念物であるエドヒガンザクラの大木の前に出る。盛りは過ぎているが、立派な枝ぶりである。
左右に土塁が築かれていてスミレが群生しており、紫に染まっていて、また、土塁や畝が作られ、道が狭くなっていて平城の址とよくわかる。
まず、左に向かうと城山稲荷神社の鳥居、これを潜ると小さな祠があるが、この辺りが二の曲輪になる。もう少し先に行くと馬出(うまだし)や復元された、四脚門などがあるが、戻る時間も考え、本曲輪に向かう。
今度は少し戻り、シルバー人材センターの前を左に向かうと伝御殿曲輪、さらに階段を上がると本曲輪となる。
かなり高くなっていて先を見ると眼下に荒川の流れを見ることができる。多分、荒川の流れとその崖を使い、城を守ろうとしたことが良くわかる。
戦国時代にこれほどの規模の城や堀、畝、土塁などを築いた先人の力に驚く。そして再び歴史館に戻った。(以下、次回)