久我山駅を使うようになってからもう20年以上が経過している。元々は地上駅で一度地下に階段で降り、さらに登ってホームに辿り着くという構造であったが、今の橋上駅となったのは2005年。まずは南口が2月に開業、さらに12月には北口も完成して今の型となった。
(地上駅だった頃、2004年)
改札口を出ると目の前には啓文堂書店、お隣には京王グループのコンビニがあったのだが、早朝深夜は閉店していて使い勝手が悪かった。それが先週セブンイレブンに模様替えして開店したのである。
久我山駅というか、久我山の名物は春になるとやってくるツバメ、南口に巣を作るのだが、ここ2年くらい見ていない。また、6月第1週の週末、玉川上水と神田川で行われる蛍まつり、12月に街中にイルミネーションを灯すピカピカまつりが2大イベントで地元商店街が頑張っているが、ここ2年ほど残念ながらコロナ禍で休止している。
今年は地元國學院久我山が年末〜年始にスポーツイベントで全国大会(サッカー、ラグビー、駅伝、バスケット等)に出場を応援するくらいである。
その中で地味だが40年続いているイベント、それが『カレンダー・手帳交換箱』である。
北口を出て左に曲がると畳屋さんがあるが、その前に12月下旬になると専用の箱が用意されて不要なカレンダーや手帳を入れておくと必要な人が持って行って利用するという単純な仕組みである。
実際に持って行く人がいるのかと思って見ていると駅の帰りに丁寧に見て必要な分を持っていくお婆さん、私がカレンダーを入れようとするとデスクカレンダーはあるかと聞いてきたお爺さん、前の日に入れると翌日には殆どなくなっている。
今の勤務先では結構カレンダーや手帳が余るため、せっかく頂いた物を有効に利用しようと持ってくることにしている。紙製とはいえ30ほどカレンダーや手帳を入れると重いが、物を大切にという先人の考えに共感して参加している。景気が悪くなるとカレンダーや手帳を止める企業が多いために心なしか最近は減った気がするが。
今日も私が持ってきたカレンダーを箱に移す際に、私と同じようにカレンダーを持ってくる若いサラリーマンがいてホッとした。少しでも役に立つことを期待して。