浦賀散歩の後は観音崎灯台を目指す。東浦賀を散策した後、バス通りに出ると観音崎行きのバスが出る新町停留所を発見。駅まで歩くと2つの停留所があるため、ここで10分ほどバスを待つ。浦賀駅〜観音崎は20分おきにバスがあり、結構便利である。
しばらくしてバスが到着、高齢者を中心に乗客は多いが、なんとか席を探し座る。バスは海の近くは通るが、特に鴨居の集落あたりは風景がいい。最後にトンネルを抜けて10分ほどで観音崎バス停に到着。
すぐ前には海岸があり、雄大な太平洋が広がる。たぶん、近くにはタンカーやそれに付随する船、遠くには房総半島と思われる低い山が見えて絶景である。すぐ広場があり、海岸が続くが、灯台には少し左に向かう道を辿る。すると大きな洞窟があり、しげしげと見る。
すぐ横には崖が迫り、藪の中には鳥がいて聞いたことのない鳴き声をあげている。まだ、ダラダラ坂道だったが、山の上に灯台が見え、道が分かれて階段になる。
藪のなかを進むが、開けたところからは海も臨め、500m歩いてようやく灯台に到着。日本で最古の近代式灯台は意外に小さく、可愛らしい。
何しろ初代の灯台は1868年11月だから明治元年に着工、翌年2月に点灯している。高さが12mの煉瓦造りの四角い建物であり、燃料は落花生油であったため、今よりは暗かったが、それでも燈明の光と比べるとはるかに明るかったであろう。その後、2回作り替え、現在のものは関東大震災で崩壊し、1925年に造り替えれたもの。つまり、この3代目ももうすぐ100年になるのである。
200円払い中に入るが、高さが19mとそれほど高くなく、すぐにてっぺんまで登れる。灯台の上からの360°の眺めはよく、アクアラインのサービスエリア海ほたるもはっきり見える。都心からわずかな距離でこのような風景に出会えるとは。灯台の上は風も心地よく、もう少し広ければのんびりできるのになどと考えた。
降りる際に気がついたのだが、灯台の階段には他の日本の灯台の写真が北から並んでいるのだが、お城と同様に島を除く殆どの灯台を自分は上がったことがあることに気がついた。まあ、我ながら物好きなことでと変な感心。