小生の中学生頃のヒット曲に『学生街の喫茶店』という曲があったが、かかっている曲こそ違え、まさにそんな雰囲気を残す東京大学正門前にある『ルオー』にお邪魔した。
この店は画家であった初代店主が1952年に創業した画廊喫茶が東大赤門前に開店したのが起源。その後、1979年に今の場所に移転、渋い雰囲気をそのままに残している。
有名なのはセイロン風カレー（980円）である。真夏の暑さから解放されようと涼しい店内で一息つくと冷たい水が運ばれ、お目当てのカレーを注文。11時50分頃に入ったが、次々と1～2名の客が入店、1階が満員になり、2階に誘導される人も出てくるが、店主のいうとおり階段を上る。
注文後にすぐに福神漬とラッキョウの薄切りの乗った小さな皿とスプーンが登場。さらに5分と少し経ったあたりでカレーがご飯にかけられて運ばれて来る。
中々いい香り、肉の塊が1つとジャガイモが一欠片、あとはご飯にルーである。一口食べるが、熱い。辛味は少し感じる程度、少しとろみのあるカレーはセイロン風というより欧風カレー。たっぷりルーがかかっており、後を引くタイプ。
食べ始めると次々にスプーンが進み、5分ほどで完食。しかし、スパイシーなのか、食べ終わると汗がまた出てくる。
その頃合いを見て、何を飲まれますと聞いてくれる。本来はホットコーヒーがいいのだろうが、思わずアイスコーヒーをお願いする。
周りを見渡すとルオーを始め、美術展のポスターが貼られ、クラシックが流れている。本を読む人、商談や議論をする人色々といるが、他人に迷惑をかけないようにしている。気の短い小生は到着したサービスのアイスコーヒーを一口で飲み、店を出るが、本来はもう少しゆっくりしても良い店のようである。
ルオー
文京区本郷6ー1ー14
0338111808