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部屋の中の月
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月がわたくしをじっと
見つめています
ときどき
何か訴えるように
あるいは
明らかに遊ぼうよと
それとなく
遊んでもいいよと
そぶりを見せると
月は
目を細めます
・・・
高いところから
今夜も月は
わたくしを見つめています
部屋の真ん中で
住んでいるふたつの月は
明け方
ひっそりと
消えてゆきます
月は
又遊んでくれるまで
ひたすら眠ります
猫は
部屋の住人
猫の目は
部屋の中の月
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このところの暑さも
夜間になると少し涼しく
暑さを忘れます
暑さがないと
我が家のねこは
涼しい玄関隅の
観葉植物の側から
部屋に戻ってきます
そして
遊んでほしいと
わたしにじゃれてきます
我が家に来て
十二年
体重14kg
人間で言えばかなりの高齢者
でも遊び心は
まだ健在
金色の目を輝かせます
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今日の写真は
植物園の木立の影で
咲いていた大型の百合
薄日が当って
まるで月が出ているような錯覚
花びらの外は
白いけれど
中は黄色の外来種の百合
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残念なのは
花弁の先の
花粉が衣服につかないように
咲いた直後に切り取られている
植物園に来て花粉がついたと
クレームを言う人が後を立たないとか
なんだか自然が
ますます肩身を狭くしてゆく
気をつけるのは自分で
植物園ではないはずだけど~~?
時代が変わったんだね・・