一幅の風景画、四万川沿いにある「河原の湯」
2009年の九月末、草津温泉に行った続きにもう一足伸ばして「四万温泉」を訪れた。
2003年の夏に「四万・山口館」という老舗旅館に泊ったことがあり、懐かしかった。
「山口館」は、お風呂に力を入れている旅館で、泉質も、一つずつの風呂の構造もそれは素晴らしかった。宿にある三種類の風呂に入ることに夢中になった。
そのため四万温泉の外湯などは頭にも浮かばなかった。
後で無料の共同湯があるとわかった。
折角行っていたのに、探さなかったのは、少し惜しい話だ。
そのため今回は「無料の共同湯に入る」ことを唯一の目的にした。
温泉街を車で走り、川沿いにあるという共同湯「河原の湯」を探していたら、四万温泉の中心地に豪華な「四万グランドホテル」を発見した。
秋空の下、後の山々を背景に四万川のほとりに一幅の風景画のように、白く輝いて建つグランドホテル。
うっとりと見とれていたら、その川の端に、円柱形の小さい建物がある。
こっちは、グランドホテルとは対照的に小さい。
ひっそりと川沿いに建っている。
よくみると「河原の湯」とあり、建物の屋根の部分には紅葉した蔦がびっしりと巻きついている。
河原の湯への階段降り口には「ご利用できる時間(午前九時~午後三時)河原の湯共同湯」の看板もある。
朝の九時になったので、いよいよ「河原の湯」に入りに行った。
入り口のドアを開けると、平日だからか、誰もいない。新しくて、よく掃除された清潔な脱衣所があり、もう一つドアを開けると浴室がある。
浴室も新しく、透明な湯が浴槽からあふれ出している。
この光景には感動した。
「この源泉掛け流し風呂が無料だなんてとても信じられない話」だ。感動しながら体を洗い、浴槽に浸かった。
さらっとした湯で、やや熱めだが入れた。
水で薄めることもできる。
洗い場は二つあるが石鹸などは置いてない。
壁には「かじか蛙」や「石楠花」などが描かれたタイルが埋め込まれていて親しみやすい。
湯は飲泉もできるらしく湯口に枡が置いてある。
飲んでみたら癖がなく飲みやすい。
河原の湯は、こじんまりとしているが内部の造りが立派で、細部まで丁寧に作られている。浴槽はよく磨いた石造りで、湯船に浸かると落ち着き、私のお気に入りの一湯になった。
(大きな四万グランドホテルの足元、四万川河原にある「河原湯」)
🌟河原の湯(共同湯)四万温泉 温泉データー🌟
(住所) 群馬県吾妻郡中之条町大字四万温泉
※ 四万温泉の入り口付近にあり,バス乗り場の前,
萩橋のたもとにある共同浴場。
(tel) TEL 0279-64-2321(四万温泉協会)
(入浴時間) 日帰り入浴可能時間 9時~15時
(休館日) 無休
(施設) 内湯(男女別 各1)
(料金) 無料(寸志)
(泉質) ナトリウム・カルシウム-塩化物硫酸塩温泉
(トイレ)は河原の湯に無い・・注意
道を挟んだバス停の待合室裏手に公衆トイレがあるのでそこを使うと良い。
(駐車場)
・「荻橋」の近くの駐車場が空いていれば、数台停められる
・四万川沿いの公共駐車場は、かなり広く、いつでも利用できる、
ただし、少し河原の湯まで歩くこと
「河原の湯」の近くには、アニメ「千と千尋の神隠し」のモデルの湯宿と云われる「積善館」もある。
・・・・・・・・2009年9月の訪問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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