労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

阿佐海岸鉄道のDMV!「世界初に乗ろう!」ってことで乗ってきた!

2023-05-16 | 書記長社労士 公共交通
 線路と道路の両方を走ることができる新しい乗り物「DMV」。
DMVとは「デュアル・モード・ビークル -Dual Mode Vehicle-」の略で、これまで世界中で(日本では特に北海道で)実証実験としては運行されてきたが、阿佐海岸鉄道(阿佐東線)において、2021年12月25日に世界初の本格的な営業運行ってことでデビュー。
阿佐海岸鉄道のDMVはマイクロバス(トヨタコースター)をベースに改造され、線路走行用の鉄車輪を装備しており、線路では列車に、道路ではバスへとわずか15秒ほどでモードチェンジを行うという。
ということで、往路は5月12日に仲間と一緒に、復路は一人で5月13日に、乗ってきた。



 往路は、JR四国の牟岐線の終着駅である阿波海南駅までは仲間の車で。
昔は、海部駅まで列車が運行していたが、現在は、海部駅寄りホーム先端直ぐの場所に車止めが設置され、阿佐東線の線路とは分断されていた。
鉄道路線としての阿佐東線は海南信号場が起点で、DMVは、阿波海南文化村 - 阿波海南駅はバスモード、阿波海南駅 - 甲浦駅(この間阿佐東線) は鉄道モードになるので、DMVの鉄道区間と道路走行区間の境界であり、「モードインターチェンジ」が設けられていDMVはここで一旦停車し、トランスフォームする(鉄車輪の出し入れ)。
自分らが到着した直後、11時10分の下りがここでトランスフォームしていった。
DMVの「阿波海南駅」バス停留所は、モードインターチェンジを抜けた道路上、牟岐線ホームに隣接する位置に設けられていて、乗客はここで乗降する。
線路はそうとう古くて、かなり凸凹している。



 自分も翌日に徳島駅まで乗る阿波海南駅12時08分発の徳島駅行きの列車は、単線の1000形気動車一両のみだ。
普通列車の運行形態はおおむね阿南駅で分かれており、2019年3月16日のダイヤ改正以降、日中は徳島駅 - 阿南駅間は30分間隔、阿南駅 - 阿波海南駅間は2時間間隔のパターンダイヤとなっているので、阿南海南駅から徳島駅へは、平日休日とも6時45分始発、20時29分終発の8本のみ。
阿南海南駅は無人駅なので駅舎はなく、代わりに海陽町海南駅前交流館があるが、ここではJRの券売機はないし、DMVについても時刻表があるだけだ。
DMVの乗車券は事前に「発車オ〜ライネット」で予約購入するか、空席がある場合には現金で乗車することもできる。
運行は、月木金が上り下りともに13便、火水が8便、土日祝が11便、土日祝は1便が室戸岬を経て海の駅とろむまで往復する。
月木金がなぜ便数が多く、火水が少ないことの理由は不明。
阿波海南駅~阿波海南文化村はバスモードになったDMVがこのゲートを出入りする(運転者が手動でリモコン操作)。


 上り12時04分のがやってきた!
「入線してきた」って言っていいのかどうかは不明。



 駅からずいぶん離れたところで一旦停止、そこから低速度でガイドウェイとなる「モードインターチェンジ」に進入し停車。
ここで鉄車輪を格納して、バスへモードチェンジ!
もうまんま普通のマイクロバスだ。


 収納されている状態の前の鉄車輪。
これがレールに降りてきているときは、バスタイヤは浮いている状態になる。


 収納されている状態の後ろの鉄車輪。
これがレールに降りてきているときは、バスの後輪(ダブルタイヤの内側)はレールに接地して駆動し、前後の鉄車輪は線路上を走行するためのガイド役であるとともに、後部タイヤ軸の駆動性能と後部鉄輪軸のレール追従性を最適に確保するため駆動するゴムタイヤへの圧力を調整する役割を担う。
後輪はかなり鉄粉まみれになっているなぁ。
しかしかなりの車重になっているだろうし、普通のバスのブレーキで止まれるのだろうかと心配になるし、ましてや鉄のレールの上で制動が効くのかどうかめっちゃ不安やけど(特に雨の時なんかどうなんだろう)、前のゴムタイヤは普通のラジアルだったが、後ろのゴムタイヤはブロックが大きいスタッドレスタイヤを使用しているようだったから、そういうことなのかな。



 いよいよ下り113便、12時22分発の青い車両に乗車。
運転席には、鉄道モード用のマスコンやブレーキがあるわけでなく、通常のバスと同様、アクセルペダル・ブレーキペダルで制御している。
従来の鉄道の軌道回路を使用した位置検知による閉塞やそれを介して制御される鉄道信号機、踏切警報機、自動列車停止装置が使用出来ないので、代わる保安装置として自動車用のメーターパネルの上に鉄道用の車上装置が設置されていて、鉄道モード時の速度もここに表示されていた。(55㎞は出ていたようだ)
その他、車内には、鉄車輪を上下させる制御装置、ワンマン運転用機器、整理券発行機などが設置されており、運転席の後ろのディスプレイでは観光情報やモードチェンジの状況が映し出される。(乗客はモードチェンジ時に車外に出れないため)
車体下部からせり出す方式の乗降用のステップは、駅ではホームの高さに合わせてある。
運転者さんの免許はバス運転用に「中型二種」、列車運転用に「甲種内燃車運転免許(内燃機関車と内燃動車)」と、Wライセンスが必要とのことで、こりゃ運転者さんの確保はハードルが高いぞ。
地域的には求人における年収は低いとは思われるが(地域別最低賃金では徳島が855円、高知は853円でこの853円は、愛媛・宮崎・熊本・佐賀・長崎・鹿児島・沖縄と同等で全国一低い。)、このWライセンスを追っている運転者さんにはいくらの賃金を払っているのだろうと、めっちゃ気になるのは自分の職業柄。
乗車定員18名で、自分が乗った上り下りの2便では空席があったし、予約状況を見ていても満員になっている便は多くはない。
令和3年度の決算告示での損益計算書を見ると、旅客運輸収入は11,073,714円で、一方、人件費は61,329,373円やねんけど…。
経常損失が81,397,362円、特別利益としての補助金収入はなんと1,524,482,821円、大丈夫か~。
いくらDMVを観光資源として活用するっていっても、経営もつのか~って余計な心配をしてしまうのだが。



 甲浦駅では高架線の終点のモードインターチェンジでバスへトランスフォームし、地上の道路に下りるスロープを通過し(特にこの下りはブレーキの効きを心配した)、一般道路を通って道の駅東洋町に到着、ここで自分たちは下車した。
左側のプレートがDMVのバス停、右側のプレートが一般バス路線のバス停。
DMVとの平行に走っているバス路線は、徳島バス南部の「牟岐線」牟岐~海の駅東洋町、DMVの阿波海南駅そばの海部高校前~海の駅東洋町の運賃は520円。
ってことで、DMVの700円より割安で、便数も同等で予約不要となると生活路線としてはこっちだ。
また、海の駅東洋町から室戸ジオパークセンターまでは、とさでん交通の地域分社化により、主に高知県東部を担当する会社として1998年に設立された高知東部交通が7便を運行している。
この高知東部交通で高知の方から、海の駅東洋町まで乗ってきたが、その系統が延着してしまって、乗り継ぎするはずだったDMVや徳島バス南部牟岐線に間に合わなくて困っている観光客が多数発生していて、業界人としてめっちゃ心を痛めてたってことは蛇足ながら。
ちなみに、青いDMV-1号「未来への波乗り」、緑色のDMV-2号「すだちの風」、赤いDMV-3号「阿佐海岸維新」の3両のうちの2両が日替わりで運行されているようで、自分は二日間で往復したから、すべての車両を見ることが出来た。
がんばれっ阿佐海岸鉄道❗


知人が撮ってくれた動画で、知人の指が入っていたり、白いTシャツの自分がウロウロしていてすみません💦

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 銀河鉄道の父 面倒くさい仕... | トップ | SNSに載せているランチ等の記... »

コメントを投稿