労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

2024年7月に読んだ本

2024-08-19 | 📖いい本読んでます?
7月の読書メーター 読んだ本の数:6 読んだページ数:2220 1日に読んだページ:71

それでも空は青い (角川文庫)それでも空は青い (角川文庫)
読了日:07月02日 著者:荻原 浩
 「うん」「いや」「ああ」しか言わない夫に、ある疑いを抱く妻。7歳年上バツイチの恋人との間にそびえる壁をどうにか飛び越えようと奮闘するバーテンダー。子どもの頃から築きあげてきた協力関係が崩壊の危機を迎える双子。外ではうまく喋れずに、じいちゃんと野球の練習ばかりしている小学生……。すれ違ったりぶつかったり、わずらわしいことも多いけれど、一緒にいたい人がいる。人づきあいに疲れた心に沁みる7つの物語。 ☆☆★ それぞれがバラエティーに富んでで、そしてどの話も、最後の部分でちょっとした救いがある仕掛けがいい。自分的には野球をテーマに描かれた「スピードキング」と「人生はパイナップル」の2編がとくによかった。

三国志〈12の巻〉霹靂の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志〈12の巻〉霹靂の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
読了日:07月08日 著者:北方 謙三
 英雄は去り行く。劉備の遺志を受け継いだ諸葛亮は、疲弊した蜀の国力を一年で回復させた。蜀に残された道を進むべく、孔明は、自ら豪族たちの蔓延る南中の平定を目指す。一方、大軍を率いて呉に大敗した魏帝曹丕は、周囲の反対を押し切り、再び広陵への親征を強行する。だが、度重なる敗戦は彼の身体をも蝕んでいく。魏の侵攻を悉く退け、さらなる飛躍の機を伺う陸遜。孔明の乾坤一擲の北伐策に、その武勇を賭ける趙雲。遺された志に光は射すのか。 ☆☆★ 蜀の2回目の北伐は、馬謖の独断により作戦が失敗。蜀は趙雲が死亡、馬謖が処断されて、残るはほんとうに孔明だけになった。どちらも、英傑死後の国を支える柱でありながら、諸葛亮孔明とは正反対の司馬懿との心理戦が見どころだ。そしていよいよ北方三国志はクライマックスに至る。

6月31日の同窓会 (実業之日本社文庫)6月31日の同窓会 (実業之日本社文庫)
読了日:07月15日 著者:真梨 幸子
 「案内状が届くと死ぬ」。その伝説が現実になったとき――伝統ある女子校・蘭聖学園の卒業生が連続死する。OGの弁護士・松川凛子は、死亡した女たちが、存在しないはずの「6月31日」に開催される同窓会の案内状を受け取っていたことを突き止める。やがて凜子にも案内状が届き――悪意渦巻く“女の友情”と学園の“闇”が深まる中たどりついた真相とは。 ☆★★ 湊かなえに似た構成にしているが、こちらはただ単にあっちに行ったりこっちに行ったりしているだけで、そのややこしい構成が役に立っていない。イヤミス(読後、イヤな気分になるミステリー)といジャンルだとしても、やはり湊かなえにかなり劣る。残念。

格闘する者に○ (新潮文庫)格闘する者に○ (新潮文庫)
読了日:07月19日 著者:三浦 しをん
 これからどうやって生きていこう? マイペースに過ごす女子大生可南子にしのびよる苛酷な就職戦線。漫画大好き→漫画雑誌の編集者になれたら……。いざ、活動を始めてみると思いもよらぬ世間の荒波が次々と襲いかかってくる。連戦連敗、いまだ内定ゼロ。呑気な友人たち、ワケありの家族、年の離れた書道家との恋。格闘する青春の日々を妄想力全開で描く、才気あふれる小説デビュー作。 ☆☆★ この作品が三浦しおんのデビュー作だということを読後に知った。三浦しおんの、なにかクライマックスがあるわけでもないあの緩さは、もうデビュー作から仕上がっていたのか。

殺人の門 (角川文庫)殺人の門 (角川文庫)
読了日:07月21日 著者:東野 圭吾
 あいつを殺したい。奴のせいで、私の人生はいつも狂わされてきた。でも、私には殺すことができない。殺人者になるために、私には一体何が欠けているのだろうか。心の闇に潜む殺人願望を描く、衝撃の問題作! ★★★ だらだらと続く頭の悪いダメ男の話。なんとか最後まで読み切ったが、もやもやだけが残った。

三国志〈13の巻〉極北の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)三国志〈13の巻〉極北の星 (ハルキ文庫―時代小説文庫)
読了日:07月29日 著者:北方 謙三
 志を継ぐ者の炎は消えず。曹真を大将軍とする三十万の魏軍の進攻に対し、諸葛亮孔明率いる蜀軍は、迎撃の陣を南鄭に構えた。先鋒を退け、緒戦を制した蜀軍だったが、長雨に両軍撤退を余儀なくされる。蜀の存亡を賭け、魏への侵攻に『漢』の旗を掲げる孔明。長安を死守すべく、魏の運命を背負う司馬懿。そして、時代を生き抜いた馬超、爰京は、戦いの果てに何を見るのか。壮大な叙事詩の幕が厳かに降りる。北方「三国志」堂々の完結。 ☆☆★ 漢王室復興を共に唱えた、劉備・関羽・張飛・趙雲らの志を一人で背負い、ただただ魏に侵攻していく諸葛亮。今は既に天下統一の意志の亡き魏国の中で、飛躍の時を掴むべく諸葛亮の侵攻を阻止する司馬懿。両者は五丈原の地で決戦を迎える。三国時代は、広義では黄巾の乱の勃発(184年)から西晋による中国再統一(280年)までを指し、狭義では後漢滅亡(220年)あるいは三国が分立した229年から蜀漢が滅亡した263年までを指す。215年に曹操(華北地域)、劉備(巴蜀・荊州地域)、孫権(江南地域)によって後の三国のそれぞれの勢力範囲が概ね確立した。220年に曹操の子の曹丕が漢の献帝から禅譲を受けて魏を建国し、221年に劉備が漢(蜀漢)、229年に孫権が呉の皇帝としてそれぞれ即位し、三国が正式に鼎立した。この時代を中心に書かれた北方三国志の最終巻だが、まさかこのように幕を閉じるとはこれっぽっちも想像できなかった。しかし読み終えた自分はちょっと抜け殻になった気分。
読書メーター
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする