「影響の輪」を広げる

向上心旺盛と自画自賛している中年おじさんのブログ日記

恐るべし、行政が考えるシステム化

2009-03-11 | Weblog

 

役所の業務システムで、1件処理するのに、922万円経費が掛かったシステムがあった。

 

 

 

恐るべき状況。

 

 

 

そのシステムとは、防衛省、申請届出等システム。

 

 

 

年間申請件数は、2252件。内オンライン処理した件数は、たったの4件。

 

 

 

利用率 0.18%。 

 

 

 

システムの運用に、年間3700万円。1件当たりで換算すると、約922万円。

 

 

 

このシステムを作成するのに、3億8600万円。

 

 

 

私が、この申請業務の代行をしたいぐらい。

 

 

 

年間、4件処理したら、3700万円が稼げるのです。

 

 

 

「平成19年度における行政機関に係るオンライン申請等手続きシステムの利用状況等調査」の結果から書いています。

 

 

この調査結果の詳細は、ここを参照:

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/densihyouka/kaisai_h20/dai3/siryou1_1.pdf

 

 

 

経営資源といわれる、「人、物、金、情報、技術、時間等」を活用する経営判断ができなかったという証。

 

 

 

民間企業では、考えられないシステム化計画。

 

 

 

この案件を企画した人、それを承認した人を明らかにすべき。

 

 

 

この国の役人には、投資対効果の考えが無いのか。

 

 

 

恐るべき状況と国税の無駄遣い。

 

 

 

とは言え、調査に、正直な回答をした現場役人には、敬意を表したい。

 


黒澤明監督「椿三十郎」

2009-03-11 | 映画

 

この映画は、昭和37年(1962年)の作品。

 

 

「椿三十郎」の「椿」に関連して書いたブログは、ここを参照。

http://blog.goo.ne.jp/hirat55/d/20081130

 

 

 

映画の詳細は、ここを参照:

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%BF%E4%B8%89%E5%8D%81%E9%83%8E

 

 

 

この映画の最後の椿三十郎(三船敏郎)と室戸半兵衛(仲代達矢)の決闘の場面の秒数、コマ数を解析:

 

①お互いが対峙し、袖から手を出してから、お互いが動き出すまで:21秒19コマ(30コマ/秒)

 

②お互いが動き出してから、仲代が刀を抜く動作まで:16コマ(30コマ/秒)

 

③仲代が刀を抜く動作から、三船が切り始めるまで:3コマ(30コマ/秒)

 

④三船が切り始めてから、仲代を切り抜くまで:11コマ(30コマ/秒)

 

⑤三船が仲代を切り抜くから、仲代の体から血飛沫(しぶき)がでるまで:7コマ(30コマ/秒)

 

⑥仲代から血飛沫(しぶき)が出始めから、武士の画面に変わるまで:1秒15コマ=1.5秒(30コマ/秒)

 

⑦武士3人づつ、3画面展開:3秒16コマ=3.5秒(30コマ/秒)

 

⑧仲代が立ったままの画面から、仲代が切られ、傾き始めるまで:1秒22コマ(30コマ/秒)

 

⑨仲代が切られ、傾き初めてから、倒れるまで:4秒24コマ(30コマ/秒)

 

⑩三船が深呼吸を3回する画面:7秒21コマ(30コマ/秒)

 

 

 

この当時は、コンピューター・グラフィックの処理がなかった時代、⑤の三船が切り抜いてから血飛沫(しぶき)がでるまでのタイムラグが、7コマ。(=0.2秒)

 

 

 

俳優の演技と、舞台技術との連携の素晴らしさが、読み取れる。

 

 

 

お互いのタイミングで、抜き合う約束のもと、仲代の刀を抜く動作から三船が反応した時間差が、③の3コマ(=0.1秒)

 

 

 

三船敏郎さんの機敏さも感じる。

 

 

 

お互いが刀を抜くタイミングは、二人の役者に任せていた。 

 

 

 

また、二人には、夫々が刀を抜く技の練習のみさせ、本番まで、相手がどう切り込むのか知らなかったようである。

 

 

 

この画面のコマ展開や、秒数からも、よく計算し尽くしていると感じた。

 

 

 

切り合った後の9名の武士の画面は、3人づつ映す画面で、3画面。計9名の表情を描写。

 

 

 

⑦のとおり、その画面は、夫々が約1秒。

 

 

 

その僅か1画面1秒で、二人の凄かった闘いと驚愕した3人単位の武士の表情から状況を表現。

 

 

 

何れにしても、良いカット(画面、秒数、繋がり)の連続。

 

 

 

従って、「あっ」と言う間の最後の決闘のシーン。