ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

桐野夏生「柔らかな頬」

2005年01月22日 | どくしょ。
桐野夏生先生の「柔らかな頬」を読みました。
結局、人は人を理解することもできないし、自分を理解することもできないんだなあと思いました。
「おもい」って、例えそれが死活のものであっても、言葉にしてしまうときっと平凡で陳腐な表現にしかならなくて、でも人は言葉でしか考えることができなくて、だから心と思考って必ずギャップがあって・・・。
「色々名前がついてるけど、いわゆる精神病の原因って、突き詰めればひとつしかないんだよ。何だと思う?」
昔聞いた、心療内科でのインターンを終えたばかりの友人の言葉を思い出しました。
「”孤独” だよ。」

毀れゆく心たちの標本図鑑です。

柔らかな頬 (上)

文芸春秋

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