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さいきんの流星光

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ドラマ「メッセージ~伝説のCMディレクター・杉山登志~」を観て

2006年08月31日 03時27分19秒 | ふつうの日記
杉山登志(とし)っていうのは、60年~70年代にかけて資生堂やモービル石油などのCMを手がけたCMディレクターだ。
37歳にして、自ら命を絶ったのだ。
その人の人生を紹介したドラマでした。

ドラマの中で、杉山がインスピレーションを受け、それがCMになって行く。
本編の中で、当時のCMがそのまま流れる。
そして間髪入れず現在のCM。
提供は資生堂だ。

当時のCMと現在のCMがピッタリとくっついて放映される不思議感。
時代は変わったな~と感慨にふける。
同時に、当時のCMの生々しさ、パワフルさを感じた。

杉山の口癖は、「嘘は、ばれる」だ。
徹底的に本物をフィルムに焼き付けようとする杉山。
しかし、杉山の名がビッグになればなるほど、会社が大きくなればなるほど、杉山は仕事と芸術との折り合いがつけられなくなって行く。
「嘘をつかない」
を実践できなくなって行くのだった。

そして、杉山は自ら命を絶つ。


なんか…、考えちゃったなー。
やっぱり芸術と現実というのは、本当に相反するものなんだと思いましたよ。
数々の芸術家は、芸術と生活のはざまで苦しみ、格闘してきたんですね。
そういう姿こそが、芸術家・作品を作る人たちの真の姿なのかも知れません。

杉山の最後の言葉は、遺書として残されている。

  リッチでないのに
  リッチな世界などわかりません
  ハッピーでないのに
  ハッピーな世界などえがけません
  「夢」がないのに
  「夢」をうることなどは・・・とても
  嘘をついてもばれるものです


う~ん、このドラマ、良かったです。

「メッセージ」公式サイト




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