つづいて現れるのが姑獲鳥(うぶめ)という妖怪。
もともと中国の伝説上の鳥獣らしい。毛を着ると鳥になり、毛を脱ぐと女性になると言われる。他人の子どもを奪って自分の子どもとする習性があり、出産で子どもを亡くした女性が化けたものとも言われる。
江戸時代になり、日本の妖怪、産女と同一視されるようになったらしい。産女は妊娠してお腹に子どもを宿したまま死んだり、子どもを産み落として、母親がそのまま亡くなったりした場合、成仏できないと産女となって現れると言われる。子どもを亡くした女性が変化したところから来たのだろう。
よく見ると母親らしい女性の顔のように見える。
次にあるのがのっぺらぼう。かなり知られた妖怪であろう。
外見は、人に近いが、顔に目、口、鼻がない妖怪である。アニメの「日本昔ばなし」でも見たことがある気がする。当然、「ゲゲゲの鬼太郎」にも登場していて、人魂の天ぷらを食べたねずみ男が、食後、口から人魂を吐きだし、のっぺらぼうに顔を盗まれる話である。ちょうどブロンズ像もねずみ男の人魂をのっぺらぼうが捕まえたところをモチーフにしてる。ちゃんと人魂にはねずみ男の顔がくっついている。
何でも首を突っ込んでは、トラブルを引き起こすねずみ男らしい話である。
続いては、丸毛。これも「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する。
毛むくじゃらの体に目と手足がついているべとべとさん系の丸い妖怪である。ちなみに口は頭のてっぺんにある。人間には貯金箱のように見えるため、普段は貯金箱のふりをしているらしい。ブロンズ像も頭のてっぺんにある口にお金が入れられている様子になっている。
あんまりきれいに写ってないな(泣)
次にだるま。本来、だるまには手足がないはずなのだが、水木しげる先生が描くとこうなる。立派に手足がついている。
このだるまも「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する。戦うときは、お腹から子どものだるまを出してた攻撃をする。ただ、お腹から出てくる子どもたちは、だるまの内臓が変身したものなので、心臓部の子どもがやられると弱ってしまう。
本来、だるまは、達磨大師という禅宗の高僧がモデルなのだが、水木しげる先生にかかると妖怪の一種にされてしまう。そう考えると何となく愉快でもある。
そして、ねずみ男、水木マンガで一番有名なトリックスターである。状況によって、コロコロと立場を変えていくところが大変ずるいのだが、何故か憎めないキャラクターで、鬼太郎もねずみ男の仕業で何度も命を落としそうになりながらも不思議と許してしまっている。
ねずみ男は、人間と妖怪の間で生まれた半妖怪であるらしく、自称日本一不潔な男で、300年生きているのに一度も風呂に入ったこともなく、体中皮膚病があるらしい。
吐く息も臭く、10m先を飛んでいるハエも殺せるほどの殺傷能力があるらしい。
「ゲゲゲの鬼太郎」のねずみ男の存在があるから、ただの勧善懲悪ものにならず深みのあるストーリーになっているんじゃないだろうか。ねずみ男は、水木先生もお気に入りのキャラクターらしく、「ゲゲゲの鬼太郎」以外の漫画にも登場しており、ちくま文庫から「ねずみ男の冒険」という短編集も出ているほどである。かくいう私もねずみ男のファンである。
ロードのねずみ男のブロンズ像は握手しようとばかりに手を前に出している。たぶん、これまでの多くの人が握手をしているようで手が少し摩耗していた。
世の中、ねずみ男のような人間がいたら、殺伐とした世の中も少しは行きやすくなるかもしれないなあ。
そういえば、ロードのベンチにもねずみ男が描かれていた。
ほんと、いろんなところに妖怪が居てるなあ。
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