厦門版蘭州拉麺「西北拉麺」が日本初上陸
安産祈願で有名な日本橋蛎殻町の水天宮とロイヤルパークホテルの間に2018年10月にオープンした「西北拉麺」へ。中国福建省の厦門(アモイ)に何百軒も店舗のある人気店で、その味を気に入ったオーナーが3年通って日本出店の許可をとりつけオープンしたという。店先には「門外不出の味が日本初上陸」の文字。
この西北拉麺が提供しているのは、最近は日本でもお馴染みの「蘭州拉麺」の厦門バージョン。元々、蘭州拉麺自体は中国西北部の甘粛省蘭州が発祥の麺料理だ。蘭州は回族=イスラム教徒の多い地域で、豚ではなく牛や鶏を使用し、戒律に則り調理された、いわゆる「ハラルフード」となっている。
それがはるか遠く、中国南東部の厦門に伝わり更なる進化を遂げたという。もちろんハラルフードであることは変わらずで、看板メニューは汁なしの「牛肉拌麺(ばんめん)」と、牛骨清湯の「牛骨薬膳拉麺」の2種。さらに汁なしの拌麺は海老、鶏肉、葱油が、汁ありは「牛肉トマト拉麺」や、担々系「ダンダンメン」も用意されている。
今回は汁なしの「牛肉拌麺」の大盛りに半熟煮たまごを追加しオーダーした。麺はオーダーが入ってから手打ちする。製麺用のローラーで延ばした生地を両手で引いて畳んで打ちつけて。あっという間に細麺が出来上がる。この麺をサッと湯に通して牛ベースのタレをかけ、牛挽肉、パクチー、ネギ、刻んだザーサイを盛りつけて完成。
手打ちではあるが、鮮やかな手さばきでアッという間に着丼。麺がくっつきやすいので、すぐに全体をよくかき混ぜ啜っていく。麺は柔らかで歯がすっと食い込むのだが、弾力とコシもあり不思議な食感だ。そこにタレと具材が絡み旨い。ただ、別皿の煮玉子は冷えているので、スープ有の麺との方が相性がよかったか。
途中で卓上の手作り辣油や香酢、刻みニンニクを加えつつ完食。もっと麺を啜りたかったので、プラス120円で麺量2倍の特盛にすればよかった。ちなみに拌麺にはスープが添えられるのだが、は牛骨に漢方スパイスを加えたもので、こちらもまた美味。次回はスープ有りの麺料理も啜ってみたいところだ。
<店舗データ>
【店名】 西北拉麺(シーベイラーメン)
【住所】 東京都中央区日本橋蠣殻町2-2-2
【最寄】 東京メトロ半蔵門線「水天宮前駅」徒歩1分