いまはもう「合法大麻ラーメン」の影はなく…
南千住駅西口を出て、吉野通りを日光街道方面へ。「らーめん魁」は西口界隈では数少ない、チェーン店ではないラーメン店だ。実はこの店は、かつて「合法マリファナラーメン」を提供していたことでも知られている。当時の店主・加藤弘明氏は大麻合法化を祈念し、合法の麻を使った一杯を提供。メディアで話題になった。
だが、そのネーミングの怪しさから、東京都の職員10名に店を囲まれ立ち入り検査に発展。誤解を生まぬよう「ヘンプラーメン」に名前を改めたこともあった。その加藤氏は2017年から現代アートの道へ。いまは店を譲り受けた方が、普通のラーメン屋として営業している。店主が変わり、営業時間が夜のみになっているのでご注意を。
メニューも以前に比べて多くなったようだ。醤油、塩、味噌の3軸に加え「魁ラーメン」というオリジナルまで登場。せっかくなので「魁ラーメン」を「SP=スペシャル」でオーダーした。スープは豚骨ベースで、多目のラードとニンニク、化調でジャンキーな飲み口に仕上がっている。雑に表現すれば「醤油ダレと鶏の弱い家系」という感じか。
スープ表面に浮かぶ背脂の食感がしっかり残っていたり、麺が中細縮れ麺だったりと、セオリーをちょっとハズしてくる感じが面白い。バラチャーシュー、味玉、海苔、ホウレン草とくれば、当然「ライス(100円)」に手が伸びる。終盤で卓上のニンニクを大量投下。体をイジめている感じがたまらない。界隈でジャンクな一杯を欲した夜に是非。
<店舗データ>
【店名】 らーめん魁(カイ)
【住所】 東京都荒川区南千住7-5-1
【最寄】 JR常磐線「南千住駅」徒歩3分
★2018年4月に閉店。