肥宝館 -貧すれば丼する-

★閉店★ 【埼玉 草加】 九州ラーメン博多っ子「チャーシューメン(900円)」

深夜族の憩いの場。雰囲気は良い味出してる。

空が白む国道4号。埼玉県草加市で気になる看板に出会った。赤に緑にギラギラと輝く「交通安全ラーメンセンター」のネオン。古びた店舗の外壁には「テレビ・週刊誌で話題」の文字が。かなり怪しげな雰囲気を纏った店だが、午前4時をまわっているのに駐車場には車がズラリ。もしかして人気店なのではないか?

気付けば店の駐車場へとハンドルを切っていた。勇気を出して引き戸を開ける。目に飛び込んでくるのは座敷で酒を呑む学生たち、談笑する中年男性と東南アジア系女性、タバコをふかす常連風のタクシードライバー。午前4時とは思えない人数と活気だ。そうそう、近所にある獨協大学の学生証を見せれば割引がきくらしい。

大きな「交通安全ラーメンセンター」の看板を見て、てっきりそれが店名かと思ったが、正式名称は「九州ラーメン博多っ子」というらしい。名前の通り、豚骨ラーメン、チャンポン、皿うどんがメインのようだ。ほか、お世辞にも上手いとは言えない火山のイラストが目をひく激辛ラーメンも気になる存在だ。

ほか、炒め物、冷菜、煮物、焼き魚など充実のラインナップ。とりあえず「チャーシューメン(900円)」を頼んでみる事に。アッサリめの豚骨白湯に細ストレート麺。そこに脂強めのバラロールチャーシュー、黄身ホックリの味玉、メンマと刻みネギが乗る王道の一杯だ。激うまというワケではないが、案外悪くない。

結局、深夜食堂の雰囲気が気に入ってしまい、日を改めて訪問。一番人気という「チャンポン」を定食(1100円)で注文。定食はライス、モツ煮、小鉢、お新香がついてくる。チャンポンは野菜たっぷりで量も申し分なし。モツ煮も嫌な臭みはなく飯が進む味わいに。小鉢に入ったひじきの煮物も家庭的な味付けで良い。

ところで、なぜ「交通安全」なのか。創業者である先代の社長は、もともと九州でトラックドライバーをやっていたそう。この店を出す時に、ドライバーを応援する店にしようと考え「交通安全」の看板を掲げているとのこと。これからも深夜族の憩いの場として、大手チェーンに負けず頑張ってほしいものだ。

<店舗データ>

【店名】九州ラーメン博多っ子 草加店
【住所】埼玉県草加市花栗1-31-16
【最寄】国道4号線「花栗交差点」そば

★2018年10月末をもって閉店。とても残念…

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