Memorandums

知覚・認知心理学の研究と教育をめぐる凡庸な日々の覚書

ROC曲線を描く

2009-12-05 | Education for 3,4年
ROC(receiver operating characteristic)曲線(受信者動作特性曲線)を描くには、一定のd'に対して基準βを変えさせて、その結果のHit率とFalse Alarm率をプロットすればよい。βを変えさせる、すなわちバイアスを操作するには、HitあるいはCorrect Rejectへの報酬、出現確率の操作などがあるが、多段階で反応をとり後から基準を変える方法もある(Pollack & Decker, 1958; 御領,1973,68-69)。たとえば、Yes/Noの2肢選択ではなく、5段階で「1:ない ---  3:わからない --- 5:あった」などとして反応をとり、βを1と2の間、2と3の間、という具合に変化させて、それぞれHit率、FA率を求めてプロットする。


御領 謙 (1973) 認知閾の測定と信号検出理論の応用 大山 正(編) 心理学研究法第2巻 実験1 (pp. 58-69) 東京大学出版会.
Pollack, I. & Decker, L. R. (1958). Confidence ratings, message reception, and the receiver operating characteristic. The Journal of the Acoustical Society of America, 30, 286-292.

cf.
ROC曲線による指標
http://www5e.biglobe.ne.jp/~tbs-i/psy/tsd/node3.html

SDT - d' Defined
http://wise.cgu.edu/sdtmod/measures3.asp
βやd'を視覚的に動かしたり、Hit、FA率を変えてROCをプロットしてみることができる。よくできている。
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