NTT北陸 走ろう会

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2009石川マスターズ混成競技大会 5種競技(2009.5.24Sun)

2009年06月01日 | Weblog


1、期日 5月24日(日)石川マスターズ混成競技大会の5種競技
2、場所 金沢市営グランド
3、参加者 林

競技模様(林)
冬期間の室内練習も、この時期の本大会を意識して筋力および持久力の
向上を目指して節制・トレーニングに励んできました。
人から見れば何をそこまで自虐的にならなくてもと思いますが、人それぞれに
競技に対する考え方は違うと思います。
今回の目標は夢の3000点。それは無理でも2900点はいきたい。それには
全種目最低でも500点、得意な種目は600点、700点と積み上げたい。

■今日の場所は金沢市営グランド。2年前の市民マラソン以来久しぶりだ。
予想以上にグランド表面が劣化で荒れて硬くなっている。西部緑地とは大違いだ。
よりによって久しぶりに降った昨日の夜の雨が少しトラックの表面に残っている。
トラックはスポンジ状になっているので、多分に中に水を含んでいる。
今日のグランドコンディションは悪そうだ。
案の定、アップを始めるとシューズの中が湿っぽくなった。おさまっていた小雨が
又パラついて来た。ヤーダナー いやな予感が頭をよぎる。

■第1種目 走り幅跳び 9時30分~ 
少々アップ不足の感あり、しかし朝イチから全力アップというわけにはいかない。
あと4種目あるので、体力を消耗しないよう最小限の予熱に抑えとかないと。
このへんが混成の難しいところだ。アップしたつもりでも朝イチの時間帯は頭も
体も十分起きていない。そんな中で1種目目の走り幅跳びで最高の結果を
出すのは厳しい。

3年前の混成で1種目目の走り幅跳び最初の跳躍で内転筋の肉離れを
起こし、即リタイヤという苦い経験がある。同じ轍を踏まぬようストレッチは
怠らない。ただし競技時間が近くなってのストレッチは、筋肉の弾力性は
30分は戻らないので早めに済ませておく。

今日は練習で何時になく踏み切りの足合わせはうまくいった。今回のテーマは
踏切り前5歩のリズムのイメージをタン・タン・タン・タ・ターンだ。
口でいうのは簡単だが実際は難しい。
今日までの練習でどれだけ理想のリズムに近づけるかだ。

◇1回目 助走で徐々に加速する。踏切が近づいて来た。踏み切り前5歩の
リズムで空中へ跳ねる(実際はそんなに飛べていないのだ)。少し尻餅気味だが
4mは超えた感じ。1回目としてはまあまあだと思いきやパッと赤旗が上がる。
エーッ、ファウル?審判員にどれだけファウルしたか聞く。
親指と人指し指で3~4センチを挟んでみせる。あーっ残念

◇2回目 1回目より10センチ後ろから助走をスタート。さっきと同じリズムで
今回も4mを少し超えた感じ。今度こそと思いうしろを見る。またしてもパッと
赤旗が上がる。エーッどうして。審判に聞いたらさっきと同じくらいのファウルを
指で挟む。ショックだ。
もう1回失敗したら記録は残らない。すごいプレッシャーがかかってきた。

◇3回目 もう失敗は許されない。きょうまで何のために練習をしてきたのだ。
2回目よりさらに10センチうしろからスタート。絶対失敗はしないぞと気合を
入れて助走する。スピードアップして踏切が近づいた。思い切ってジャンプ。
ちょうど足が合った感じだ。審判の方を振り返る。
何と又赤旗。非情なまでの審判。どれだけファウルしたかと聞くと同じ程だという。

張り詰めていたモチベーションが一瞬にして崩れていった。
もうだめだ。持って行きようのない腹立たしさと空しさが全身を包む。

もう帰ろうか。どうしようかと思案しながら控え室でしばらく時間を潰す。
他の選手たちが「せっかく来たんだからあと4種目頑張れば」と励ましてくれる。
理屈はわかっているが、いったん落ち込んだ気持ちはそう簡単に立ち直れない。

約1時間後、ようやく気持ちを切り替えた。あとは記録会のつもりで行こうと。
まずは2種目目の槍投げをやることにした。

■第2種目 槍投げ 11時30分~ 
第1種目が終わってからの時間が長すぎる。10種競技を優先でタイム
スケジュールを組んでいるからしようがないか。幅跳びで使った脚の筋肉は
完全に冷えてしまっている。

◇1投目 やりは癖もなく飛んでいったが推進力がない。30mまではいかない。
28mくらいだろうか?どうもやりに力を加わらない。どこが何が一体悪いのか。
わからないままで、ずーっとスランプ状態がここ数年続いている。

◇2投目も3投目も同じようなものだった。
結局、1投目の27m64が今日の記録だった。(455点)
またしても落ち込んでしまう。気持ちがやり投げじゃなくて投げやりになってしまうようだ。

次は200m走だ。これは一番失敗はないがまぐれもない。練習は嘘をつかない。

■第3種目 200m走 12時30分~

雨上がりのうすら寒い中、アップを始める。一度冷えた筋肉を暖めるのは辛い。
でもこれをしっかりやらないと走り切れない。特に後半に脚が動かなくなる。
端に少し雨が残っているレーンを何回か流してみる。息が上がらぬ程度に、
少しでも筋肉の毛細血管に血行が行くようにアップする。
スプリント種目の神経の疲れるところだ。

いつもより早めにスターティングブロックに着き、足の位置を調整をする。
いつもギリギリになって位置調整をするので飛び出し練習をするのに時間がなくなる。
昔と比べて、手と前足の間隔を広めにとる。その方が腕や上体に負担がかからず
スムーズに加速していける感じがする。
風の向きが気になる。前半は向かい風だ。かといって後半はスタンドの陰になり追い風に
ならない。条件は悪い。0.2秒くらいは損をするな。今日はどうもついてないみたいだ。
せっかく県外から来た選手に気の毒だ。

◇スタート 私の組は1人棄権で3人だけ。ヨーイのあと一瞬静寂が走る。パーン
反射的に飛び出る。あとは何も考えずに日頃の練習のとおり走りきるだけだ。
私は一番外側の5レーン。70mを過ぎても全然足音が聞こえてこない。速いのか
他の選手が遅いのか?そろそろカーブの出口だ。このへんから加速して5速にのせる。
ペース配分どおりで170mくらいで脚に疲労がきた。しかしこの程度は練習中でも我慢して突っ切れている。想定どおりでフィニッシュ。これは練習は嘘をつかない。

しばらくして結果の放送があった。 29秒79 (694点) 去年より0.06秒速い。29秒の前半を狙っていたのでちょっと残念。前半の向かい風のせいにしておこう。

■第4種目 円盤投げ 13時~
200mを走ったすぐあとなのに、円盤の練習をしなければならない。しばらく集中力がもどらないが、やらなくては。幸い練習でも円盤が踊らないで安定して飛んでいく。いつものネットの圧迫感を感じないで思いきって投げれる。ヨーシ自己新を目指そう。

◇1回目 1発目から自己新を狙ってゆく。ゆっくりとしたターンで入る。その方がスムーズにフィニッシュの回転が上がり、振り切り易くなる。練習で会得したものだ。
何回も何回も練習をしてコツをつかんで自分のものにしたときはすごく嬉しいものだ。
1投目 30mのラインは確実に超えている。うれしくて失格しないよう、落ち着いてサークルのうしろから出る。2回目も3回目もおなじような距離だったが、結局1投目が記録として残った。 30m86 (557点)やっぱり自己新だ。うれしい。
審判の人が言っていた。あんたは最後の振りきりがうまくできていると。自分もそう思う。
自分のような細い体の者が投擲種目でそこそこいけるのは気持ちがいいものだ。

■第5種目 1500m走 15時~

円盤投げが早く終わって、まだ1時間45分もある。また体が冷える。さっさと始めてくれればいいものを。とにかく長距離の苦手なものは逃げ出したくなる1500mだ。
しばらく収まっていた風がまた出てきた。前よりも強い風だ。ヤーダナー

今回は1500mもしっかり練習をした。タイムトライアルで6分20秒くらいで走れている。
本番だったらもう数秒くらいは頑張れるかなと思うが、この風の中ではダメかなと思う。

何となく疲れた体を振り絞ってじっくりアップに努める。1500mだからアップの成否が記録を左右する。少し汗をかいたのでアップができたかなと思う。ここで腰ゼッケンをつけることを思い出したので受付に取りに走る。変な緊張感が走る。
なんで1500mくらいで腰ゼッケンが必要なのかなと思う。我々の年齢は遅いから写真判定でも間違うはずはないのにと思う。

スタート前、点呼が始まる。走ろう会の青いランニングとパンツ姿になってゼッケンを見せる。円盤投げのうしろのスタート地点に集まる。いよいよだ。

ピストルの音でいっせいにスタート。いつもの調子で力みなく加速する。若い30代、40代の選手が先行する。焦らない。自分のペースで行くだけだ。1周目が長く感じる。
2周目に入るとハッキリ苦しくなってくるのがわかる。3週目だんだん苦しさが強くなってくる。
3週目を過ぎた時点で大体その日の調子がわかる。4週目あと1周だ。この1周で
全てが終わる。苦しくても死にそうでもこの1周だけだ。走り終わったあとは何ともいえない開放感が待っているのだ。あと200m苦しくても少しペースを上げる。あと80m最後の力を振り絞ってひたすらゴールに向かう。走れメロスのように。夢遊病者のようにゴールに倒れこむ。時刻表示板を見る余裕はなかった。
ゴール後、しばらくして先にゴールした30代の長野や富山の選手が握手を求めてきた。
年代は違ってもみんな死力を尽くして戦った仲間だ。次々と他の選手共、握手を交わしお互いを讃えあう。苦しみが終わったあとの至福の時だ。これが混成競技の魅力だ。
日本ではともかく、ヨーロッパなどでは混成競技の勝者は高い評価を受けるという。

しばらくして結果発表があった。6分24秒32 (551点) 去年より12秒ほど速い。1才加齢にもかかわらず、記録が伸びたのはうれしいことだ。やっぱり走る練習は嘘をつかない。ただしやりすぎは故障の元、疲労とうまく向き合ってやるべきだ。

以上で今年の石川混成は終わった。合計2257点だった。走り幅跳びがうまくいってれば(自己新で)2800点は超えていただろう。

今回は失敗もあったが、とにかく最後までやれたことが大きな自信となった。また新たに技術的なヒントも得たようなので今後に活かしたいと思う。

次回は6月14日の石川マスターズ選手権だ。一応3種目にエントリーしている。