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浜松基地航空祭2012詳報② 第一航空団と術科学校展示品・展示航空機を巡る

2013-07-11 23:02:43 | 航空自衛隊 装備名鑑

◆走る、T-4練習機飛行展示までの限られた時間

 浜松基地航空祭、前回は展開しましたが快晴という事で撮影位置を考えつつ撮れるものを撮る。

Himg_2650 整備状態でハッチをあけ格納庫で展示されるT-4です。前回の詳報では新田原基地航空祭を紹介しましたが、航空祭はとにかく空を青く映したい、つまり逆光を避けたい、という事があるものですから撮影位置は改正であれば曇りや雨天とは比較にならないほどの、というわけ。

Himg_2754 第一回の紹介では天候偵察としてT-4練習機二機が轟音とともに離陸してゆきました、天候偵察だけれども、戻ってくるときには機動飛行なりなんなりを展示しますから、そちらを優先したい、つまるところはそれまでに地上展示は出来るだけ撮っておきたいところ。

Himg_2662 格納庫内に展示されていた20mm高射機関砲VADS,高射教導隊の装備です、もともとは基地防空隊などに16基程度が配備され、基地へ接近する航空攻撃を猛烈な射撃と共に弾幕で撃破し、必要とあれば基地に潜入した工作員を車両ごと20mm機関砲弾の土砂降りで叩き返す事も出来る。

Himg_2667 91式携帯地対空誘導弾、陣地で待機し、射撃時は肩に担ぎ発射、基地防空隊へ24基ほどが配備されています、一見頼りなく見えますが、諸外国では数千人規模の旅団がこの種の携帯地対空ミサイルを十数基程度餅、他は車載機銃のみで防空を行うところがありますので、一つの基地にこれを24基というのは決して少ない数ではない。

Himg_2712 F-4EJ改戦闘機、今度は格納庫の外に出ます、前回にF-15戦闘機とF-2支援戦闘機が地上展示航空機として並んでいる様子を紹介しましたけれども、F-4EJ改はその隣に並んでいました。10年前には、いつ見れなくなるか、とか考えていましたが、この分だとまだまだ現役に留まりそう。

Himg_2716 T-7練習機、航空自衛隊は戦闘機に進む要員も輸送機に進む要員も、そしてヘリコプターに進む要員も訓練はこの機体から始まる初等練習機です、富士重工製の航空機。ちなみに上のF-4は岐阜基地の飛行開発実験団、T-7はお隣静浜基地の第11飛行教育団のもの。

Himg_2723 浜松救難隊のUH-60J救難ヘリコプターにU-125救難機、ここ浜松基地は海抜50m近くで、仮に東海地震が津波を伴って静岡県を襲った際には、いの一番にここ浜松基地から救難隊が出動し、場合によっては状況把握の偵察に教官が搭乗する練習機が出動することになるのでしょう。

Himg_2744 撮影に夢中になりつつ、ふと見渡すと、エプロン地区の最前列付近はもう凄いことに、航空機が離陸する迫力の描写が撮れるのは、まさにここ。基地で合流できれば、という友人、先日の富士学校で確認しましたらば、このあたりの最前列付近で撮影していたよ、とのこと。

Himg_2734 ブルーインパルスも、芦屋基地より進出、この時点ではまだ松島基地へ帰れていなかったわけです。こうした形で地上展示航空機や装備品を一つづつ撮影してゆくのですが、地上展示機は奥へ奥へ、並んでいます、飛行展示開始までにとりたい当方が進むのも、やはり並ぶ通り奥へ奥へ。

Himg_2754_2 T-4練習機、考えればこの機体は国産で200機以上を導入したもの、エンジンも含めてここまで量産した、という誇るべき航空機ですが、そろそろ初飛行から時間がたち、養成する要員も第四世代戦闘機から第五世代戦闘機への要員が求められています、即ちこちらも後継機を考えねばならない。

Himg_2758 T-4、エンジン音が耳に入り始め、目を凝らし望遠レンズで機影を探すと天候偵察機として離陸した二機が編隊で帰ってきます、ここは太平洋に間近な基地であると共に背後には中部日本山岳地帯が広がり、遠州灘からの風が雲を形成しれば視界不良となります、天気予報だけではなく実際に見なければわからないものがある。

Himg_2763 編隊飛行の二機。ところで、観ての通りなのですが、これが逆光、機体が真っ黒になつぃまています。撮影位置はメイン会場のエプロン地区なのですが、飛行展示を滑走路上で行う場合滑走路は南側にありますから、どうしてもこのように逆光になってしまう、成らないところに移動して撮影したいものですね。

Himg_2775 そのためには滑走路の反対側にどうする必要があるのですが、線路ではないので踏切は無く、そう簡単に横断は出来ません、しかし、順光の撮影位置で撮影しては地上展示機も航空祭の活況も撮れず、それでは本番か予行か日常かわからない、だからいつ撮影するのかを考えつつあるく、考えるのをやめたら負けだ、多分、ね。

Himg_2782 E-767早期警戒管制機、考えられなかったことですが東日本大震災では必要不可欠な航空機でした、災害派遣には数百機の航空機が航空航路や飛行場以外の空域を東奔西走、それを航空事故が生じないよう航空管制するにはこの機体が不可欠だった、とのこと。その上にT-4の二機編隊が。

Himg_2797 ちなみに、先ほど最前列付近の活況、といいますか、混雑を紹介したのですが、もし出遅れた場合には端へ端へ移動すると、駐車場地区があり、そこからであれば離着陸の様子を撮影することが出来、そして最前列付近が満員になるまで時間があります、実は当方も何回かそこで撮影していました。

Himg_2801 C-1輸送機、地上展示機は毎年配置が違うので、撮影できる角度も変わるところ、このあたりはまだ人出は多くなかったので、最前列付近にはまだ余裕というところ、もしこの日曇りだったり、逆光でも撮影する場合にはこのあたりで撮影していたのかもしれませんね。

Himg_2799 U-4多用途機、VIP輸送や指揮官連絡に輸送任務等へ活躍するビジネスジェット、航続距離が1万km以上あり、実は無給油で太平洋を横断することが出来ます。要人輸送には随行員の同行に限界がありますが、国際平和維持活動等の拡大に合わせ、政府専用機を出すまでもない状況を考えればもう少し数が必要な航空機と言えるやもしれません。

Himg_2807 C-1輸送機の機内一般公開、日本一混雑するという入間基地航空祭では一時間近く待たないと見学できないC-1の機内ですけれども、浜松であれば少し待つだけでは入れます、と。まあ、一応並んでいますし、時間が無いので入ったりはしませんけれども、ね。

Himg_2809 入間ヘリコプター空輸隊のCH-47J輸送ヘリコプター、航空救難団の隷下にあるヘリコプターで、レーダーサイトへの物資輸送など末端輸送に活躍します、また災害時にはその輸送能力を活かして工湯支援も行い、航空自衛隊全体で20機程度を保有しています、大輸送力の反面高価なので各国を見渡しても20機も揃えているところは少なく、日本では陸上自衛隊が加えて50機を運用しています。

Himg_2819 陸上自衛隊のUH-1J多用途ヘリコプター、明野駐屯地の練習用に装備されているもの。背景にはE-767が見えます、色々な航空機が並ぶ様子こそ航空祭、しかし、飛行展示が間もなく始まり、撮影できる時間は圧してきました、次の撮影位置に急がねば、その様子はまた次回に紹介しましょう。

北大路機関:はるな

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