北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【M-5撮影特報】第10師団創設62周年記念守山駐屯地祭,能登半島災害派遣と並行し挙行(2024-08-22)

2024-10-13 20:24:35 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■第10師団祭
 今年最初となるのか、色々ありました関係で何処其処も行く事が出来ませんでした師団祭に久々に行って参りました。

 第10師団記念行事、本日挙行されました。師団祭は晴天に恵まれ絶好の行事日和というところ。第10師団は東海北陸地方を防衛警備管区として受け持つ中部方面隊隷下の師団で、師団は1962年に第10混成団から師団への改編を受け62周年を迎えました。

 師団司令部は名古屋市守山区、名鉄瀬戸線守山自衛隊前駅から交差点を挟んだ先にあり、名古屋市中心部からはちょっと静かな小幡緑地が広がる、けれども小幡には訓練場もある、瀬戸物で有名な瀬戸市にのびる瀬戸線沿線に所在する駐屯地です。

 守山駐屯地祭、実は開催が危ぶまれていたのは能登半島豪雨の発災でした。元日の能登半島地震、その復興に着手する復旧が漸く目処が、という状況での豪雨災害は震災を生き延びた家屋や道路網を破壊し、第10師団も金沢の14連隊を中心に災害派遣を実施中だ。

 能登半島豪雨、能登半島地震、今回の師団祭はこの双子の災害への一分間の黙祷から開始されました。災害派遣は中部方面隊も第4施設団を中心に全力で支援しており、この関係で中部方面隊記念行事は大幅縮小とともに一般公開が中止されたのはご存じの通り。

 師団は三月の改編で、第10戦車大隊廃止、第10特科連隊廃止、第10偵察隊を中心に偵察戦闘大隊を新編するという改編を行いました。FH-70榴弾砲が編成から無くなり74式戦車が全廃されていますが、1個中隊だけ16式機動戦闘車が配備され、改編を完了した。

 装甲車くらいは今後十年で増強されるのだろうか、陸上防衛の必要性に疑問符を突きつけるか違いますが、全面戦争と限定戦争の違いを知らない軍事音痴というものであり、限定戦争に全面戦争で応じれば、そうやって拡大したのが大東亜戦争であったのだから。

 防衛力増強を金額だけで計算できるものならば、これだけ増えて云々、と別の感想があるのかもしれませんが、21年間にもわたる増額無き防衛費の下でのミサイル防衛事業により疲弊した防衛力を別方向に転換したことでの費用増大が響いている構図に思えて。

 戦闘機の数が増えたわけでも、護衛艦と掃海艇を含めた装備が増えたわけでも、戦車は大きく減って火砲の数も減って、部隊の規模もどんどんちいさくなり、これで防衛力増強と言われても、そんなものはお役所用語と書類の上の増強だけではないか、と。

 しかし、重厚な装備があってこそその余力により担えるMOOTW非戦争軍事作戦、筆頭にあげるのは我が国では災害派遣なのですが、この能力が大きく低下しているところに能登半島における双子の災害があった、これは我が国にとって不幸であったようにも。

 MOOTW,主任務とはなりえないのですが、火砲があってこその観測ヘリコプター、が災害発生時の迅速な情報収集を担う。戦車があってこその重厚な兵站能力と戦闘工兵、が災害時の孤立地域の道路を復旧し被災地に巨大な輸送力を発揮できる。

 南海トラフ地震、考えれば来年は阪神大震災発災30年であり今年は警戒情報も出た、実は中部方面隊は南海レスキューとして、最大規模の災害派遣演習を来年計画していて、滋賀県HPによれば来週にはUS-2救難飛行艇を事前訓練として琵琶湖に降ろすという。

 師団は、そう来賓祝辞では防衛力に期待しつつ目に見える期待は災害派遣というところでして、これMOOTWの本義を、というよりも防衛についてもう少し社会全体で学べる機会がなければ民主主義国家として懸念する、とおもいつつ、行事を撮影していました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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【G3X撮影速報】今津駐屯地創設72周年記念行事(1)第3偵察戦闘大隊と方面隊情報部隊(2024-09-21)

2024-10-13 20:00:24 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■今津駐屯地祭
 湖北の戦車部隊駐屯地としてかつては親しまれた今津駐屯地祭へ行って参りました話題です。

 今津駐屯地創設記念行事、9月21日に挙行されました。昨年に続き徒歩での入場は禁止され近江今津駅前からシャトルバスが運行、昨年は74式戦車最後の式典参加とあり、商店街のアーケードを三周する大行列が迎えてくれましたが、今年は3名並ぶのみ。

 式典参加部隊入場、背景に78式雪上車が残っています。新型の10式雪上車はまだ。一昔に戦車部隊へ10式が新しく入るぞお、と発表されてぬか喜びすると入ってきたのは10式戦車ではなく10式雪上車だった、という話を聞いたものですが、いまはもう。

 機甲科の職種色を彩る観閲部隊入場、第3戦車大隊も第10戦車大隊も、というよりも本州の戦闘部隊から戦車部隊はすべて廃止され、偵察戦闘大隊となっていまいました。偵察戦闘大隊隷下には戦車中隊はありません、あってもいいとおもうのですけれど。

 情報科の職種色のマフラーとともに観閲部隊の入場、無人偵察機隊が今津には駐屯しています。遠隔情報システムとして導入された無人機、導入当時はGPSなどが途絶した状況でも運用できる装備でしたが、無人機の数が5機ではいかにも、数が問題だと思う。

 整列した部隊は大きく減りました、昔は、といってばかり行っていますと老人扱いされるかもしれませんが、Weblog北大路機関創設当時は第3戦車大隊に3個戦車中隊、第10戦車大隊に4個戦車中隊、ここに第3特科連隊第5大隊の4個特科中隊がいたのだ。

 74式戦車の全廃、これはもう2014年の防衛大綱改訂により方向付けられていましたが、てっきり74式戦車の戦車大隊が機動戦闘車の戦車駆逐大隊とか特車大隊に置き換わるとばかり思っていました、が、これが偵察戦闘大隊という別の組織となってしまい。

 軽機甲連隊としてフランス陸軍などはAMX-10RC装甲偵察車を72両集中配備した部隊があり、機動力を活かして偵察するという。確かに装甲は薄いですが、あれが72両、どこか探せる戦線の隙間を105mm砲を乱射しつつ探すという運用なのだから相応に強力だ。

 偵察戦闘大隊、第3偵察戦闘大隊がここ今津に駐屯していて、このほかに中部方面移動監視隊と中部方面無人偵察機隊が駐屯、この部隊が式典参加部隊を整列させていますが、どうしても総員107名という小所帯になってしまいまして、寂しいことは否めない。

 駐屯地を維持するにも、この部隊規模というものが上限を下回っているような気がしまして、いっそ、かつての60式自走無反動砲のように普通科連隊に16式機動戦闘車を配備して、平時には中隊を編成してこの今津に駐屯させては、と、演習場環境は素晴らしいのだ。

 あいばの演習場、ここ今津駐屯地は西日本と四国では唯一、小隊規模の戦車射撃が可能な戦車射撃場をそなえた駐屯地となっていまして、演習場環境は素晴らしい。もっとも、特科火砲、FH-70榴弾砲を射撃するにはまったく手狭だと謂うことですけれども。

 阪井邦丸2佐の巡閲、駐屯地司令と第3偵察戦闘大隊長を兼ねています。第3戦車大隊長は警備隊区として滋賀県を受け持つ関係上、1佐補職となっていましたがいまは2佐が補職されている。ただ、人口減少に悩む高島市としては大切な大隊の指揮官さん。

 訓示が行われていますが、ちょうどこの頃NHKにて石川県に大雨特別警報が発令されたと報道がありまして、湖西線がとまるのではないか、と見学している一角では帰路についての心配がささやかれるようになりました、ただ駐屯地は晴天に恵まれていた。

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【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-神戸,三ノ宮の駅前でフォアローゼスブラックとジントニック

2024-10-13 18:21:01 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 神戸へ行ってきました。海が見える美しいまち並みとともに開港都市としての海との歴史と異人館をはじめとした個性的な文化が興味深い。

 神戸、潜水艦ちょうげい進水式が執り行われまして防衛関係では神戸と謂えば潜水艦という印象の街なのですけれど、かつては戦艦榛名、戦艦伊勢、重巡摩耶、重巡熊野、空母加賀、空母瑞鶴、名だたる名艦を建造した神戸川崎という印象もある港なのですが。

 三ノ宮駅前、前から気になっているお店に入ってみました、改札の目の前にありまして、高架下にはもう面白そう、美味しそう、楽しそう、色々ありそう、そう友会を開けそうなほどお店が並んでいるのですが、かつて泥酔してしまった待ち故という気もした。

 ジントニックから。カウンターだけのショットバーは、こういうお店が駅前にあるところはだいたい楽しいんだ、と断言できるのですが、駅前も駅前で改札から靴を飛ばしてお天気占いすると届きそうな近距離にあるというのは、三ノ宮は楽しい街という証左で。

 ショットバーなのですがここ、メニューが無いという。かつて呉のBARに行きまして最初の注文以降メニューが出なかったので、そういうお店だとおもっていたら、いきなり注文したものだからメニューが手元にあるのだと勘違いされていたことはあったけれど。

 フォアローゼスブラックをみずわりで。まあ、そういうときはナッツでも頼んで手元を寂しくないようにしたのちに、好きなお酒を頼むしか無いよね。バーテンダーさんが玄人だと単なるみずわりでも絶妙の大きさの氷でお酒を冷やして出してくれるのだから。

 ウィスキーの香りの感覚につんとくる甘さとともに味覚は辛さと刺激で満たし、そして胃の腑からくっと気道を上がってくる酒精が、満足、という感覚を思い出させてくれる。その合間にナッツの、味というか食感の後にくる滋味を愉しんでそしてまた、ウィスキーを。

 SAMBOA BAR,ここはもう三ノ宮駅西口の目の前にありますBARなのですが、チャージも無く、ちょっと一杯美味しいお酒を頂こう、と気分を切り替える際にはちょっとお勧めできるかもしれない、駅前にある隠れ家のような扉が世界を分けるいっけんなのですね。

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【京都発幕間旅情】JR東日本E235系1000番台,重厚な長距離列車風格のE217系から世代交代進む

2024-10-13 07:01:03 | コラム
■E235系電車
 羊羹をスパンと切ったようなという表現が当てはまる電車です。

 横須賀駅に到着するE235系1000番台、切り立った先頭車は、この羊羹を縦に切ったような不思議な電車は山手線で運行開始された車両の1000番台なのですが、初めて見た際はちょうど東京で雪が降っている日でしたので不思議と印象に残ったものでした。

 E235系、山手線を走っている際には、なにしろ羊羹をスパンと切ったような外見でしたので、機能的というよりも機能に特化しすぎた、そう、103系をそのままデザインコンセプトに継承したようなものだなあ、と機能的を具現化したようなものと思っていたが。

 E217系、横須賀線といえばこの重厚な、なにか113系電車の彫りの深い造りを1990年代に再現したような、これこそ長距離電車、という風格を備えた車両が運行しているという印象です。E217系、実際横須賀から木更津まで直通列車が運行、ほとんど対岸だ。

 グリーン車を使って、木更津航空祭の前日にそのむかし、横須賀を探訪しまして横須賀軍港巡り遊覧船なんかを堪能した上で木更津行きで木更津まで行くという、途中各停区間が多く東京駅は地下ホームに入りちょっと驚きましたが、乗ったことがある。

 E235系というのは山手線を走っている限りは、機能一点張りという山手線の沿線風景になんとか溶け込んでいるのですが、横須賀線の、これぞローカル線、というところに入ってきますと、なにかエリート会社員が地方に飛ばされたような印象を受けるのだけれど。

 2015年に山手線で運行開始となったE235系、横須賀線での運行開始は2020年からといい、文字通りCOVID-19が終われば世界が変わっていた系の一つのような情景変化なのかもしれませんが、しかし時間が経てば不思議と情景と調和してゆく、そんな感じでした。

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