北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

第10師団創設50周年記念守山駐屯地祭 PowerShotG-12撮影速報

2012-09-24 23:08:37 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆第10師団、混成団からの改編より半世紀

 今年で八年連続の撮影となりますが、守山駐屯地にて行われた第10師団創設50周年記念行事へ昨日行ってまいりました。

Mimg_3680 第10師団、名古屋市の守山駐屯地に司令部を置くこの師団は1962年に第10混成団より第10師団へ師団改編を受けてより50周年を迎えました。東に首都東京第1師団、西に京阪神第3師団、ここに中立つ第10師団は京浜京阪神地区への増援という位置づけと共に中京地区を筆頭に東海北陸地方の防衛警備及び災害派遣を担う重要な師団です。

Mimg_3697 第10師団の観閲行進、G-12により予備の撮影を行いつつ、主力はEOS-7Dと、50周年という事でEOS-50Dに120-400mmの超望遠レンズを取り付け、実に三機体制での撮影となりました。当日の天候は生憎の雨天ではありましたが、幸い屋根のある場所から撮影できましたのは幸運そのもの。

Mimg_3716 50周年を迎えた第10師団ですが、金沢の第14普通科連隊、久居の第33普通科連隊、守山の第35普通科連隊、豊川の第49普通科連隊に各四個普通科中隊と重迫撃砲中隊に対戦車中隊を有し、四個戦車中隊基幹の第10戦車大隊と全般支援大隊を含む五個大隊を持て編制される第10特科連隊を中心とした、今日の本州九州地区では最大規模の火力と編成を持つ師団となりました。

Mimg_3757 この第10師団なのですが、来年度予算において第10師団の即応近代化師団への改編が盛り込まれています。恐らく戦車大隊は二個中隊程度にまで小型化され、特科連隊も特科隊と縮小されるのか、大隊数が縮小されるのでしょう、第49普通科連隊も即応予備自衛官主体の編成であり、中部方面混成団へ編入される可能性もあるやもしれません。

Mimg_3768 高機動車部隊。陸上自衛隊はほんの二十年前までは機械化さえ途上と言われた組織ではありましたが、考えれば地対空ミサイルと空中機動部隊の普及は高く、そして対砲レーダ装置や低空レーダ装置など電装品では充実しており、地形防御の依存率という面で普通科の装甲化が、そして予算調達の特殊性から戦車が旧式化していた以外はかなり進んでいたわけなのですよね。

Mimg_3776 この軽装甲機動車は2002年に中部方面隊で最初に第10師団の第33普通科連隊が14両を受領し、運用を開始しました。これを機に106mm無反動砲や64式小銃は普通科部隊より89式小銃や79式対舟艇対戦車誘導弾や87式対戦車誘導弾に01式軽対戦車誘導弾へ更新された、という。

Mimg_3780 第10偵察隊。この第10師団ですが、10年後にはどうなっているのでしょうか、74式戦車が10式戦車に置き換えられ、普通科連隊には中距離多目的誘導弾の配備が開始、高射特科大隊や偵察隊にも近接戦闘車導入の予兆が見え始め、特科部隊はコンパクト化されつつも火力戦闘車導入へ進み始め、普通科の装甲車導入は次の段階へ、という事になるのでしょうか。

Mimg_3793 長く北大路機関をご覧の方はお気づきかもしれませんが守山駐屯地祭は北大路機関のWeblog開始間もない2005年より連続して掲載していまして、今回で八年連続にて足を運んだことになります。73式小型トラックの旧型はすべて姿をけし、短SAMの新型化や通信機材の更新など、傍目にいろいろと師団の歴史を見てきたわけで、そういった意味でも今回の行事は感慨深いものがありました。昔の火箱師団長がそのまま中部方面総監を経て前に陸幕長に着任されましたね。

Mimg_3814 観閲行進の最後を飾る第10戦車大隊の74式戦車、この部隊もWeblog北大路機関が始まったころは乗員は自衛用にM-3短機関銃を装備し、大隊本部はなんと60式装甲車を運用、それが73式装甲車となり、いまは96式装輪装甲車です。今後、防衛警備任務と共に東海東南海地震を睨む第10師団は多くの試練と苦難が予測されますが、師団全員一致団結の下、住民国民と共に頑張ってほしいですね。

北大路機関:はるな

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