北大路機関

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ヘリコプター護衛艦くらま就役30周年記念一般公開⑩ くらま出港後の佐世保基地

2012-09-23 22:41:10 | 海上自衛隊 催事

◆米海洋観測艦入港と護衛艦接岸作業

 護衛艦くらま特集は十回にわたり掲載しましたが、今回は護衛艦くらま出港直後の様子を紹介しましょう。

Kimg_9215_1 長崎へ向け佐世保を出港した護衛艦くらま、その向こう側に今しも佐世保へ入港せんと進んでくる艦影が見えます。海上自衛隊西方の要である佐世保は同時に米海軍の極東地域における拠点の一つでもあり、米海外基地としては軍港機能が横須賀と並び大きいものがあり、入港する艦艇もさまざま。

Kimg_9030_1 米海軍海洋観測艦ボーディッチ。1994年から2001年にかけ六隻が建造されたパスファインダー級海洋観測艦の三番艦で、海上輸送司令部隷下に配属され、対潜戦闘の展開などに重大な要素となる海底形状や潮流に塩分濃度など海洋情報を収集する支援船です。

Kimg_9025_1 満載排水量は4700t、全長100mで乗員は約50名、白い塗装から特殊な艦であることは分かったのですが、変な情報収集艦では、と一瞬心配になったりも、こういいますのも弾道ミサイル追跡用の情報収集艦オブザベーションアイランドやインヴィンシブルなども佐世保に入港することはありますから、ね。そういう艦が来ているならば我が国周辺が緊張状態にあるということになる。

Kimg_9236_1 海上保安庁巡視船ちくご。佐世保の第七管区海上保安本部に2010年配備となった最新鋭巡視船とから型の一隻で総トン数335t、最高速力35ノット以上を発揮し、中型巡視船としての汎用性と不審船対処能力を併せ持つ巡視船で、500t級巡視船が担った救難任務へも対応するという新世代の巡視船、現在同型船は18隻が就役、4隻が建造中とのこと。

Kimg_9257_1 佐世保基地が見えてきました。早朝に入港を開始した護衛艦はるゆき、いそゆき、は接岸作業をほぼ完了し油船より給油を受けている模様です。土曜日と日曜日に艦艇広報任務を経て佐世保帰港ということになるのですが、乗員の方は代休を取ることはできるのでしょうか、そんなことを考えてしまう劇用の朝です。

Kimg_9262_1 来年度予算概算供給では今年度予算と並び従来型護衛艦の延命改修予算が要求されているのですが、これを考えますと一番艦はつゆき、など除籍されてしまった護衛艦も一定期間はモスボール保管等を行いべきだったのかな、と思うことも。無論、艦艇の奥係留場所が不足しているので、これを先に解決せねばなりませんが。

Kimg_9277 立神桟橋に停泊するのは、護衛艦ありあけ、さみだれ、ミサイル護衛艦こんごう、補給艦はまな。写真がななめとなっているのはご愛嬌、動く足場を撮影地として、いやそうでない場合も含めてなのですがどうしても傾いてしまう、三脚を使用すると周辺に迷惑、水平計測装置などは一眼レフに役立たず、難しいものです。

Kimg_9280_1 護衛艦じんづう、接岸の様子。護衛艦ゆうだち、は満載排水量6200t、じんづう、の2900tよりもかなり大型の護衛艦で、こうして横に並びますと大きさの違いが一目瞭然となっているのがお分かり頂けるでしょうか。この位置はちなみに先ほどまで護衛艦くらま、が停泊していた場所ですね。

Kimg_9291_1 そして港へ、当方も帰着です。三日間にわたり、護衛艦くらま就役30周年記念一般公開を撮影し、出港の様子も撮影することが出来ました。この二週間後には長崎にて定期整備中の、くらま、を撮影するのですがこれはまた別の話、佐世保をよく知ることが出来、いろいろと貴重な瞬間に出会うことが出来た三日間です。連載十回に渡りお付き合いいただき、ありがとうございました。

北大路機関:はるな

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コメント (2)
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