井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・トキソウ

2020年03月03日 | 日記


トキソウの群落。ラン科トキソウ属。
日当たりのよい湿地に生える多年草、根茎を伸ばし所どころで地上茎をだす。
はなの百名山の田中澄江さんは霧の塔・小松原湿原を代表する花にトキソウを挙げ、「木道もない草原であったから、トキソウを踏みつけないようにピョンピョンはなながら・・・」と書いている。



トキソウの葉。
茎は10~30cmで、中部に普通1個の葉をつける。葉は線状長楕円形で基部は細くなって翼状に茎に沿って流れ、鞘はつくらない。
上部に見えているのは葉状の苞。



トキソウの花。
茎頂に淡紅色の花を1個、横向きにつける。
トキソウは「朱鷺草」と書く。ラン科の花で鳥の名をつけたもの、サギソウは花の形からで、トキソウは花の色から。ただ、朱鷺の方が見られなくなり、トキソウの色から朱鷺の色を想像することになっている。唇弁の内面に肉質突起が密生する。
学名(属名:ポゴニア)は「ヒゲのある」の意味で、唇弁の突起をヒゲに見立てたものだといい、種名の方はジャポニカで、日本の特産であることを示している。
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