井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

離弁花類のマメ科で合弁の花をもつ異端児ネムノキ

2011年02月10日 | 日記
「ネムノキ」は「眠りの木」で、葉が睡眠運動するからだといい、萌芽が5月中旬で遅いからだという話もある。



ネムノキの冬芽です。マメ科ネムノキ属。
葉痕はハート型で、主芽はその葉痕に隠れて見えない。隆起した葉痕を「葉枕」(ようちん)といい、その陰に隠されているというので、「葉枕内隠芽」(ようちんないいんが)と呼ぶ。
葉痕のすぐ上に見えているのは副芽であるという。



ネムノキの葉と蕾です。
葉は2回偶数羽状複葉です。7~12対の羽片を対生し、各羽片は15~30対の小葉を対生させる。
葉柄と小葉柄の基部は膨らみは「葉枕」と呼ばれ、夜などに葉を畳む睡眠運動をする。
ネムノキの葉枕は睡眠運動を起こすが、サルナシやエゾマツなどの葉枕は睡眠運動を起こさない。



ネムノキの花です。
マメ科は離弁花類とされているが、ネムノキの花弁は筒状で中ほどまで合着している。花弁は緑色で目立たないが、長く伸びだした雄しべがピンク色で大変目立つ。もともと熱帯産の樹で本州が北限とされているが、庭に植えられたものは、札幌でもしっかり生育している。
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