井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

特有の匂いを持ち病魔除けに使われるイヌエンジュ

2011年02月09日 | 日記
春先に大変印象的な芽吹きを見せるイヌエンジュだが、開花は7~8月で見逃しやすい。



イヌエンジュの蕾です。マメ科イヌエンジュ属。
元気な樹なら10~15cmの総状花序をつくり、淡黄白色の蝶形花を多くつける。(この写真の樹はあまり元気がない。)翼弁、竜骨弁のへりには蜜腺があり、粒状の蜜を分泌する。



イヌエンジュの樹皮です。
菱形に裂ける皮目が特徴的で、年を経ていくと皮目がつながって縦に裂けた形に変わっていく。
枝を折ったり、樹皮を削るとソラマメに似た匂いがする。嫌な匂いという人もいて、アイヌは病魔除けに使ったともいう。



イヌエンジュの果実と種子です。
ニセアカシアのマメ莢は扁平だが、イヌエンジュのそれは全体に丸みを帯びていて、より豆果らしさがある。
材は堅牢で狂いが少なく、床柱や細工物に使われる。アイヌ民芸品のニポポはイヌエンジュ製であるという。
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