
シャクの群落。セリ科シャク属。
山地の湿り気のある草地に生える多年草。大きいものだと150cm程になる。
「杓」の字をあてる人もいるが、ヒシャクとの関係はなさそう。「シャク」のような2音節の名前は相当古くから人間生活と関わりがあった証拠で、それだけに名前の由来ははっきりしなくなっている。

シャくの芽出し。
シャくの若葉はセリとミツバを合わせたような香りと味があり、古くから山菜として利用されてきた。
ただし、芽出しの時期には、ドクニンジンやフクジュソウ、ムラサキケマン(ともに有毒)の葉に似ているので要注意。
ドクニンジンとの見分けは茎に紫色の斑点がないことで、またフクジュソウやムラサキケマンとの見分けは、茎が中空でセリに似た香りあることで行う。

シャくの葉。
葉は有柄で2回3出複葉、小葉は細かく裂けてニンジンの葉に似る。ヤマニンジンの別名もある。
英名はワイルド・チャービル(野生のチャービル)、チャービル(仏名:セルフィーユ)はフランス料理などでハーブとして使われる。