井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

クサギ、開葉から開花へ

2010年08月26日 | 日記
名前で損をするということ、植物にもあるようで、草本のヘクソカズラもそうですし、木本のクサギもその一つでしょう。
葉をもむと特有の臭気があるというので「臭木」と名づけられました。ただこの臭みはゆでると消えるといい、アクを抜いて山菜としても利用されます。今では忘れられていますが、飢饉や冷害のときの救荒植物として利用されてきたといいます。



クサギの葉です。
桐の葉に似ているということで、「臭桐(クサギリ)」という別名もあります。
葉は対生ですが、クサギの葉は相対する葉の、葉柄の長さが違います。



クサギの開花寸前です。
クマツズラ科クサギ属。クサギの学名は「3分岐の」という意味だそうです。
花柄が3分岐するということですが、この写真では、3分岐しているところもあれば、そうでないところもあります。
ピンク色に見えているのは萼で、5本の稜があります。



いよいよ開花です。
萼はわずかに開いただけで、ピンク色の長い花筒が伸びだしてきます。白い花冠は夕方に開きます。
葉や茎の臭気とはうらはらに、花はユリに似た香気を放ちます。
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