井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

クサギ2、開花から結実へ

2010年08月27日 | 日記
クサギは変わった樹木、個性的な植物です。
葉や茎の臭気と花の香気とのアンバランスもそうですし、対生する葉の葉柄の長さのアンバランスもそうです。
花の咲き方、実のつけ方はどうでしょうか。



クサギの開花です。
長い花筒の先で白い花冠が5裂して開きます。
雄しべ先熟で、開花したては写真の左側に見られるように、雄しべはピンと立て、雌しべはたたんでいます。
これが雄性期です。やがて雌性期を迎え、今度は逆に雄しべをたたんで、雌しべをピンと立てます。(写真の右側に見られます。)



クサギの果実です。
花の時期にはピンク色を帯びて閉じていた萼が、果期には星状に開いて紅紫色に染まります。
中央の果実は青紫色に熟し、その色と萼の紅紫色とのコントラストで野鳥を誘います。
こういうのを「2色効果」といいます。



クサギの冬芽です。
クサギのクマツヅラ科というのはあまりなじみがありませんが、可愛い実をつけるムラサキシキブもクマツヅラ科です。クマツヅラ科の植物はもともと南国系のようで、ムラサキシキブもクサギも、冬芽は裸芽です。
クサギは冬芽も個性的で、一度見たら忘れないようです。
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