井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

ウワミズザクラによく似た花のシウリザクラ

2011年02月23日 | 日記
ビンブラシのような花序をつけるのはウワミズザクラと一緒だが、シウリザクラは、葉の基部が心形(ウワミズザクラは円形)で、蜜腺は葉柄上部(ウワミズザクラは葉身基部)である。



シウリザクラの花です。バラ科サクラ属。ウワミズザクラ亜属。
サクラの代表とされるソメイヨシノは、先ず花が咲き、花が終わる頃ようやく葉を開く。それだけ花が目立つということだが、シウリザクラの場合は葉が先に展開し、殆どの葉が成葉になる頃にやっと開花する。
ミヤマイヌザクラ(別名)の「イヌ」は、花が目立たないところからそう呼ばれるようになったという。



シウリザクラの花のアップです。
一つ一つの花のつくりは普通のサクラと一緒ですが、花序の作り方が全く違います。
札幌円山などがそうであるように、シウリザクラの有る所の周囲を見渡すと、何本かのシウリザクラがかたまってあることが多い。これは、根の先から萌芽する「根萌芽」によるもので、実生のものよりずっと生存率が高いという。



シウリザクラの果実です。
シウリザクラは、果実も樹皮も苦味があり、アイヌ語の「シウリ・ニ」は「苦い木」の意味で、そこから「シウリザクラ」と呼ばれるようになったといいます。
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