ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『さざなみのよる』『物語のおわり』

2018-10-15 20:59:55 | 
『さざなみのよる』 木皿泉 河出書房新社
 小国ナスミ、享年43。その死は湖に落ちた雫の波紋のように家族や友人、知人へと広がっていく。
 第1話、第2話の下にしずくの絵がある。話が進むにつれ、しずくが落ち、どんどん波紋を広げていくのがこの話を物語っている。
 いきなり、ナスミが死ぬ。でも、その死の描写が人の死ってこんな感じかな、こうやって死ねたらいいなと思った。ナスミが死んでからの回りの人の動きもありかなと思ったり。あたたかな優しい話。

『物語のおわり』 湊かなえ 朝日新聞出版
 様々な悩みをかかえ、北海道を一人旅する人に、旅の途中で手渡された紙の束。それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。物語を受け取った人々は、その結末に思いを巡らせ、自分の人生の決断へと一歩を踏み出す。
 ん?これは、湊かなえさんが書いた本だよね?と思うほど、嫌な感じがないことに驚く。イヤミスではない。
 私ならば、未完の物語にどんなラストを描くのだろうかと考えながら読んだ。
コメント
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