花々楽しい日

布合わせを楽しみながら キュートで物語のある布小物を作っています

漁師の愛人

2018-04-19 | 読書記録

森絵都さんの「漁師の愛人」読了

プリンが出てくる超短編3つを含む5つの短編集。
表題作の「漁師の愛人」が一番前のめりになって読んだ

北国 日本海 漁師町 
この3点を想像しただけでもカラッと明るい日々は浮かんでこない
男は動かず 女は座らず それが土地の古いしきたり
姑 大姑たちから、深海魚をねらう銛(もり)のような視線で見られ
「二号丸」と隠語で呼ばれる「愛人」の私
悲惨なシチュエーションだったが
ラストはちょっと救われた気がした

「私の吐く息で海が白く濁った。」

「壊れたメトロノームのように脈が乱れて、
私は灯油ストーブの前に身をすくめた。
零下十度と戦う炎に頬がじんと熱い。」

作者の使う表現が
ゆっくりと動く絵画のようで美しかった

思いがけず、合唱というキーワードが出て来た
そうよ!合唱が人生の転機になったりするのよ!
と作者と円香さん(本妻)に握手したい気分になった(笑)

もう1つ
「ア・ラ・モード」の中のエピソード
「ユニクロのブラトップのせいで、
日本の女の胸がみんな同じ形になった」には爆苦笑。
私も愛用しております~

 

漁師の愛人
森 絵都
文藝春秋

 

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