浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

「日本の伝統」?

2017-11-25 21:30:27 | その他
 日本は「異性婚」が伝統だって?日本の歴史を繙けば、同性愛なんていっぱいあるよ。自民党の竹下亘総務会長は、日本の歴史、日本の古典を読むといい。日本は「性」に関しては、あんがいオープンであったのだよ。明治になって、厳しくなり、現在の「伝統」といわれるものができたのだ。

 同性パートナー差別の自民・竹下亘と大違い! 美智子皇后はオランド前仏大統領の事実婚パートナーに神対応
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海野普吉没後50年

2017-11-25 20:24:06 | その他
 今日は静岡へ。静岡市出身の弁護士・海野普吉(しんきち)没後50年(50年は来年)を記念して、彼が戦時下弁護を担当した横浜事件、その事件が基本的に未解決のまま国家賠償訴訟として継続しているので、それに関する集会が行われた。来年にかけて海野普吉と横浜事件に関する研究発表集会が続く。

 横浜事件については、

 畑中繁雄『日本ファシズムの言論弾圧抄史』(高文研) 1800円

 大川隆司ほか『横浜事件・再審裁判とは何だったのか』(高文研) 1500円

 横浜事件・再審裁判=記録/資料刊行会『ドキュメント横浜事件』(高文研)4700円

 同上『全記録 横浜事件。再審裁判』(高文研)7000円

 横浜事件第三次再審請求弁護団『横浜事件と再審裁判』(インパクト出版会)3000円

 同上『資料集成 横浜事件と再審裁判』(インパクト出版)4600円

 がある。

 私はこれらの資料をすべて購入(畑中繁雄の本だけは、書庫にあった)した。

 まず上記2冊を読み込み、横浜事件の内容を基本的に掌握したが、第四次訴訟、第三次訴訟に関わった大島隆明裁判長の判決は、読むに値する内容であった。最近の司法の無能化の中で、珍しくよい判決を書いている。おそらくこの判決は、現在の司法状況の中で、最良のものだといえるだろう。

 第一次から第四次まで、横浜事件の裁判は続けられた。現在は第三次訴訟に関わった人々が、国家賠償を求めて裁判を起こしていて、現在東京高裁に係属している。

 横浜事件に関わった人々の犯罪をつくりだし(でっち上げの事件であった)、その人々を特高警察がひどい拷問で「自白」させ、拷問による「自白」であることがわかっていた検事が起訴し、裁判官が判決を書き、そして関係書類(判決までも)を焼却してしまうという暴挙(不法行為)に対し、国家賠償を求める、という訴訟である。

 だが残念ながら、わが日本国家は、日本国憲法下ではあっても、謝罪をしないという特異の国家である。彼らの論理は「国家無答責の法理」、戦前の国家による不法行為については責任は問われない、という論理を、大日本帝国の蛮行に対する責任を問う裁判でかならず出してくるのだ。

 この論理をどう崩していくかが、たいへん重要であり、この訴訟でも岡田正則氏の鑑定意見書が出されている。

 横浜事件国賠訴訟の推移を見守りながら、海野普吉没後50年を取り組んでいきたい。
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【本】井出孫六『ねじ釘の如く 画家・柳瀬正夢の軌跡』(岩波書店、1996年)

2017-11-25 10:37:53 | その他
 今朝読み終えた。柳瀬の名は、大杉栄や広島原爆に遭った桜隊の俳優・丸山定夫との関わりの中ででてくる。「ねじ釘」とは、彼が描いた絵にはほとんど「ねじ釘」の赤色のマークが記されていたところから来ている。

 残念ながら私は柳瀬の絵をほとんど見たことはない。今、みたい、みたいという衝動に駆られている。彼の絵が掲載されている本は、浜松市の図書館には一冊しかなく、今借りられている状態だ。

 本書は、柳瀬正夢の伝記である。しかし伝記としては、周辺の取材が少なすぎたのではないかと思う。柳瀬という人物はわかった。しかしその交友関係が充分に調べられているわけではないと思った。ひとりの人間は、様々な他者との交友関係の中でつくられていく、その軌跡がな不十分な気がした。

 ただ、柳瀬に関する文献はそんなに多くはないみたいだから、柳瀬について知るためには便利な本ではある。先に紹介した堀川惠子が書いた『戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇』(これはとにかくすばらしい!)を読んだときに、八田に大いなる感情移入が私の心に起こったが、この本ではそういう感情がわき起こらなかった。きわめて冷静に、柳瀬の生をたどったように思う。

 柳瀬は、プロレタリア画家(こういっていいのかどうか)として、風刺画などを描いたのだが、本書にはその絵がほとんど掲載されていない。それが残念。

 しかし柳瀬自身は、すばらしい人物だ。特高警察に捕らわれ、当然の如くひどい拷問を受けたが、他の人の情報を一切語ることなく耐えた。それでいて深刻ぶらずに飄々と生きた。

 私も、深刻ぶらずに飄々と生き、死んでいきたい。

 最近、「大日本帝国」の時代に生きた人々の生の軌跡を知りたいという気持ちが強くなっている。今年は、伊藤野枝の軌跡をたどったが、来年はだれにしようか。苦しい時代に生きた人々の生から、生きていくための養分を得たい。

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自民党の人品骨柄

2017-11-25 09:56:31 | その他
 自民党の議員の品性というか、人品骨柄は最低の部類に入る。

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