浜名史学

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静岡県政の行方

2024-06-20 07:34:00 | 政治

 静岡県知事が、SUZUKIの鈴木修ら県西部経済界の強い支援を受けて、SUZUKI康友が当選した。

 昨日、静岡県議会で所信表明演説を行ったようだ。そこでまず主張されたのが、県政に「経営の視点を」だとのこと(「「県政にも経営感覚を持ち、健全財政の堅持に努め、将来を見据えた施策に取り組む」」)。これは浜松市でも行われたことだ。どんな経営かと言えば、確実に「スズキ式経営」にならうだろう。

 SUZUKI康友知事は、「スピード感を持つことは自治体にとっても大変重要」と語ったそうだが、これはSUZUKIの行動理念、「「短」は意思決定と実行や報連相をスピードアップするという意味があります。」と対応する。

 SUZUKI浜松市政は、住民の生活より、企業優先政策であった。SUZUKI康友知事は、「企業立地件数日本一を目指す」とある。浜松市政は、伝統的に住民生活よりも企業優先施策を推進してきたが、それが県全体へとひろがるということだ。

 また「スリム化を図る」ために、県職員の人減らしをすすめるだろう、その一環として様々な公的な事業が民間企業へ委託されていくことだろう。浜松市では、ごみ収集、図書館運営など多くの分野でそれが行われ、下水道事業まで民営化された。その結果、下水道料金は高くなり、水道使用料よりも下水道使用料の方が高くなっている。その後上水道の民営化案がだされたことから、私も反対の運動に参画したが、これは一応阻止できた。総じて、SUZUKI康友市政は、新自由主義的な行政運営であった。

 浜松市内に建設が予定されている県営浜松球場は、SUZUKIのトップ・鈴木修の要求であるから、必ず実現されるであろう。SUZUKI康友を市長へと引き出したのは、鈴木修であった。今回の県知事選でも強烈にバックアップした。鈴木修にとって邪魔な現在の市営浜松球場をなくして、隣接する市営陸上競技場を拡張して新設する、そのためには西部に野球場を建設しなければならない、それは静岡県にやらせようという企みであった。

 『中日新聞』の「県政「経営感覚持って運営」 鈴木知事、初の所信表明演説」には、「野球場を含む周辺の街づくりやにぎわい創出、県と市の役割分担、民間活力の活用などについて新たな協議会を設置し、改めて検討する」とあった。要するに、県営野球場は新設させて、浜松市営球場はなくす、陸上競技場は拡充して新設する、というもので、鈴木修の言うとおりになる。

 先の県知事選で、大村候補の応援演説で、もと浜松市長の北脇保之らが話していたように、SUZUKI康友が知事になったら、県の施策に鈴木修が介入してくると警告を発していたが、おそらくその通りになるであろう。

 記事には、「川勝平太前知事が好んだ文化施策についての言及はなかった。 」とあった。両SUZUKIは、文化には関心がないのである。浜松市をみればよい、文化より「出世」なのだ。

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