松岩寺伝道掲示板から 今月のことば(blog版)

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花御堂の花しほれたる夕日哉 正岡子規

2018-04-01 | インポート

花御堂の花しほれたる夕日哉 正岡子規


明治三一年の句だという。この句をよむおよそ二か月前の二月一四日に『再び歌よみに与ふる書』発表して、「貫之は下手な歌よみにて『古今集』はくだらぬ集に有之候」と激烈な歌論をくりひろげた正岡子規です。
四月八日がお釈迦さまの誕生日、降誕会ですから『再び歌よみに与ふる書』が発表された二月十四日はおよそ二か月まえです。明治三一年は当然ながら新暦ですが、明治三一年頃は月遅れの降誕会をしていたのではないか。そうでなくては、花御堂を飾る野の草花はさいてなかったのでは。だから、五月八日頃の情景ではないか。『子規全集』などで調べればわかるのでしょうが、あいにく手もとにありません。だれか調べてみてください。

子規はずいぶんと降誕会の句を作っています。短い生涯を走り抜けた俳人は膨大な数の俳句を作っているから、春の季語の降誕会の句が幾つかあるのも当然といえば当然なのですが。
『歳時記』をめくっていて知ったのですが、四月八日は虚子忌なんですね。高浜虚子は昭和三四年に八十四歳で亡くなっています。五日後の四月十三日は石川啄木が亡くなった啄木忌。啄木忌に寺山修司つくった俳句を紹介して、少しばかり忙しく開けた四月のことばのオマケとします。寺山修司が高校時代に『蛍雪時代』に投稿して、中村草田男が講評していたんだって。それにしてもも『蛍雪時代』なんて雑誌を知っているのは、何歳くらいまででしょうか。私は雑誌の名前は知っていますが、読んだことはありません。新しく蛍雪の時代を迎える新入生の季節です。


便所より青空見えて啄木忌  寺山修司