松岩寺伝道掲示板から 今月のことば(blog版)

ホームページ(shoganji.or.jp)では書ききれない「今月のことば」の背景です。一ヶ月にひとつの言葉を紹介します

コントロールできないことについてはジタバタしないに限る。世の中には「どうしようもないこと」というのがある。  楠木建

2020-05-01 | インポート

今月は経済学者、楠木建氏のことばです。2010年に出版されて20万部を超えるベストセラーを記録したという著書『ストーリーとしての競争戦略』(東洋経済新報社)から略歴を一行だけ拝借すると、「一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授。1964年東京生まれ」。
 それで、冒頭の言葉はどこから引っぱってきたかというと、4月28日(火曜日)付け「日経新聞」朝刊に掲載された「コロナ時代の仕事論」からです。
 寺の掲示板の容量からいって、直前の50字ほどを省略しています。その50字は、
「コントロールできないものをコントロールしようとする。ここに不幸の始まりがある」。
「コロナウィルス非常事態宣言」がでている新聞紙上をかざる文句としては、すこしばかり衝撃的ではありますが、説得力があります。
 本当は、こんなご時世だから、良寛(1758~1831)さんの「災難に逢う時節には、災難に逢うがよく候。死ぬ時節には、死ぬがよく候。是ハこ災難をのがるる妙法にて候」。を、今月のことばにしようと思っていたのですが、ちょっと、きつすぎる。としりごみしていた時に、みつけたのが新聞紙上にあった現代の経済学者のことばです。
 良寛さんと同じことを言っているのですが、語る人が自分で行きついたことばだから、説得力がある。他人が書いた原稿をただ読んでも説得力はないのはあたりまえ。うーん、籠城じゃ。

 


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