戦火の中 雛鶴
桜吹雪のなかで語り合う
倉之助野の笑顔がひろがりますが、
煙を吸い 倒れそうになっていました。
すすきの穂が夕焼けに染まり
風のささやきが 聞こえていました。
「姫、雛鶴は姫」気を失ってい姫は
うっすらと 眼をあけました。
傷つきながらも 姫の身を心配して
祐光山に向かう途中の倉之助の助けに
起こされていました。
二人の喜びの時はほんのわずか。
「姫 もうのがれるれません。」
「倉之助様 きっと あの世でむずまれましょう」
「姫」 許されよ。」
腰の刀を抜くや、娘の胸をひとつき
返す刀で 自分の喉を切り
折り重なって 倒れてしまいました。
「なんとあわれなことよ。」
「美しい姫君だったのによう。」
村人たちは二人の亡骸を
その場所に 二つの岩を並べました。
誰ということもなく「二つの岩」とか
「夫婦岩」と呼ぶようになりました。
(参考)続 ぎふのつたえ話
岡本 真弓岐
岐阜県教育文化振興鮮振興事業団