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B級会社員のOFF日記(現在無職です)

尻毛助左衛門と尻毛又丸の珍道中の日記を公開しています。

定年サラリーマンのOFF日記もあります。

三つ岩(其の四)・・・祐向山城

2019-03-23 07:28:00 | 岐阜県のものがたり

戦火の中 雛鶴

桜吹雪のなかで語り合う

倉之助野の笑顔がひろがりますが、

煙を吸い 倒れそうになっていました。

 

すすきの穂が夕焼けに染まり

風のささやきが 聞こえていました。

「姫、雛鶴は姫」気を失ってい姫は

うっすらと 眼をあけました。

 

傷つきながらも 姫の身を心配して

祐光山に向かう途中の倉之助の助けに

起こされていました。

二人の喜びの時はほんのわずか。

 

 「姫 もうのがれるれません。」

「倉之助様 きっと あの世でむずまれましょう」

「姫」 許されよ。」

腰の刀を抜くや、娘の胸をひとつき

 

返す刀で 自分の喉を切り

折り重なって 倒れてしまいました。

 

 

「なんとあわれなことよ。」

「美しい姫君だったのによう。」

 村人たちは二人の亡骸を

その場所に 二つの岩を並べました。

 

誰ということもなく「二つの岩」とか

「夫婦岩」と呼ぶようになりました。

 

(参考)続 ぎふのつたえ話

     岡本 真弓岐

     岐阜県教育文化振興鮮振興事業団

 


二つ岩(其の三)・・・祐向山城

2019-03-20 22:18:59 | 岐阜県のものがたり

雛鶴は歌を詠んで 倉之助に見せます。

倉之助は剣術を語る。

戦国の世の厳しさは

少しずつ 近づいてきます。

 

秋の深まったある日。

「大変です。倉之助様の大桑城が

斎藤道三の攻められて 大変です。」

良乃は息を切らせて 姫の部屋に

駆けこんで来ました。

 「姫様、とこかく 倉之助様の無事を祈りましょう。」

 

大桑城を攻め落とした敵の軍勢は

祐向山城に攻めて来ました。

「うおおっ、うおおっ」

突然あたりは 騒がしくなりました。

 

 

二人が 気づいた時には

戦場になっていました。

女たちの悲鳴と男たちの叫びは入り交じり

敵と味方の区別もつかない有様です。

 

吉乃と雛鶴は 急いで

抜け道に向かいました。

しかし 吉乃の肩に矢があたりました。

「うっ 姫はいつもの抜け道を・・・」

吉乃はそれだけ言うと 倒れてしまいました。

 

一人になった雛鶴は

手足に 血をにじませて

伊自良の道をぬけました。

倉之助に逢いたいという一心でした。

 

(続く)

 

 

 

 


二つ岩(其の二)・・・祐向山城

2019-03-20 21:31:06 | 岐阜県のものがたり

粗末な着物を着ていた

雛鶴でありましたが

その美しさが 人目をひくのか

花見の人達は 男も女も

振り返えって 見ていました。

 

二人が桜に 見惚れていると

一人の若者がつかつと

歩み寄り 吉乃の足元に

ひざまつきました。

 

「拙者は 大桑の城に仕える

伊自良村の 高井倉之助と申します。

そちらの娘と話をさせて くださらぬか。」

と頭を下げました。

 

二人はあっけにとられ

吉乃は 雛鶴を かばいました。

「なんと 無礼なことを

お城の姫様ですぞ。」

 

身分を隠していることも

忘れて声を荒げます。

「やはり そうでしたか。

美しさに 我を忘れました。」

 

真っすぐ 顔を上げて話す

倉之助は清々しい若者でした。

雛鶴は吉乃の背に隠れていましたが

この若者に惹かれました。

 

雛鶴と倉之助は

吉乃に守られながら

ひと時を過ごしました。

その後も 逢うことができました。

 

(続く)

 


二つ岩(其の一)・・・祐向山城

2019-03-20 20:50:37 | 岐阜県のものがたり

すすきが さわさわと 風に揺れ

幼子の背丈ほどの 二つの岩が

長くかげを 落としています。

二つの岩は誰が 建てたのだろうか。

 

450年ほど前の亊らしい。

美濃には祐向山城(ゆうこうざんじょう)がありました。

城には雛鶴(ひなづる)という

美しい姫がいました。

 

城山の麓には 沢山の桜の木がありました。

城下の人や近くの村から

大勢の人が 花見に来ていました。

 

春の朝のことです。

雛鶴が館から遠くの山を見ていると

うばの吉乃(よしの)が声をかけました。

「麓の桜は満開だそうです。」

 

「その桜をみたいものよう」

「お殿様に相談してみましょう」

「父上は『伴侍をつけて駕籠でゆけ』と

おおせになるだろう。それでは窮屈・・・」

 

吉乃は暫く考えていた。

 

「わたしに お任せください。

なんとか 姫様の望みを 叶えましょう」

あくる日 吉乃は姫にかすりの着物を着せ

こっそり 城を抜け出したそうです。

 

(続く)


亀姫を知りたい・・・戦国時代から江戸時代

2019-03-18 19:35:19 | 岐阜県のものがたり

徳川家康の長女は 亀姫という。

長篠の戦で 城を守った

奥平信昌に嫁いだ。

奥平家は もともと 信玄の勢力下にあった。

 

信長・家康の説得工作もあり

信昌は 武田勝頼に 反旗を翻す。

慶長六年(1602)信昌は

初代10万石の加納藩主になる。

 

亀姫は嫉妬心の強い人でした。

其のため 信昌は側室を置きませんでした。

ある夜 亀姫は12名の侍女を成敗。

翌朝 戸板に乗せられ 城外へ。

 

12名侍女の魂を祀る「十二相堂」があります。

他にも亀姫は 宇都宮の吊り天井事件の黒幕とも言われ

美濃黒野藩の転封にも関与したとも。

今は信昌と同じ墓に入っています。

 

もう少し 亀姫を知りたいと思います。

 

(完)

(参考) 岐阜のつたえ話 

    岐阜市教育文化振興財団・岐阜市生涯学習センター

    (株) 岐阜文芸社